■M82/高崎繁樹(石川県金沢市)
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●初めての長時間5時間露光。苦労しましたがその甲斐ありました。
タカハシBRC250(口径250mm焦点距離1264mm反射望遠鏡)にて直焦点撮影 ビットランBT10LE タカハシNJP+オートガイダーST5Cにて恒星時追尾 2001年11月14日23時45分から総露光時間300分 トーカイLRGBタイプIII3色分解用フィルタ 石川県金沢市にて
★M82はおおぐま座に位置する不規則銀河で、渦巻銀河M81とともに撮影することが多いのですが、高崎さんは冷却CCDカメラでクローズアップしそのディテールに迫っています。その解像力はすばるで撮影された画像を髣髴させるようです。すばるでは、R画像をHα干渉フィルターで撮像し、銀河に垂直な方向に噴出すHα輝線を見事に捉えています。ぜひ挑戦してみてください。
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■〜路〜/上野有穂(長野県中野市)
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●モノクロは光害の緑色カブリが目立たなくていいですね。もう少し絞ったほうがよいでしょうか?
スーパーワイドヘリアー15mmF4.5超広角レンズ開放 フォクトレンダーベッサL 固定撮影 コダックT-max400 2001年9月23日02時43分から17分露光 新潟県板倉町長野県飯山市境関田峠にて
★天の赤道に合わせて大きくカメラを傾けた大胆なフレーミングが見るものを引き寄せるインパクトのある作品です。直線の道路出口がうまくコーナーになっていて、視線が引き込まれるような効果を生み出すなど、ロケーション選びにも計算が感じられます。絞りはそのままで、車のヘッドライトでしょうか。それによる照射時間をもうすこし減らしたほうがよかったかもしれませんね。
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■ひまわりの輪舞曲/片山昭仁(北海道河東郡士幌町)
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SMCタクマー67・35mmF4.5対角魚眼レンズ開放 ペンタックス67 固定撮影 2001年10月8日03時48分から15分露光 フジクロームプロビア400F エプソンPM3500Cにてプリント 北海道音更町駒場にて
★対角魚眼レンズを使うことで近景から無限遠までをフォーカス内にうまく表現しています。水平線をほぼ画面中央に配して対角魚眼レンズによる湾曲を目立たなくしたことも成功の要因ですね。上弦の月に照らしだされた花の発色が美しく、北海道の広大さが感じられる作品です。
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■オリオンズームアップ
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画像右から
冬の天の川と星座達/安田幸弘(埼玉県狭山市)
●冬の星座のなかを天の川が横切っていきます。淡い天の川でした。
オリオン座/高橋幸弘(大阪府茨木市)
オリオン座中心部の散光星雲/高橋幸弘(大阪府茨木市)
●直焦点撮影に同架しカメラレンズでオリオン座のハイライト部を撮影しました。バーナードループ全体がうっすらですが確認できます。/オリオン座付近の赤い星雲、M42・馬頭星雲・バーナード・ループを構図しました。それぞれの色合い、濃淡が表現できたと思います。
オリオン座の星雲/片山清光(大阪府和泉市)
●競争の激しい写野での応募ですが、1年に1度はどうしても撮ってみたい対象です。
NGC2024、IC434/田中保行(千葉県千葉市)
●「馬頭星雲」というタイトルにしたいところですが、NGC2024とオリオン座ζ星の輝き、ゴーストなどに眼を引かれ馬頭が目立ちません。粒状性やガイドにまだまだ難がありますが、さすがの2000mmの迫力です。
★応募作品のなかから選出して、安田さんの広角レンズによる冬の星座たちから田中さんの馬頭星雲まで、この領域を徐々にズームアップしたかのように構成してみました。ほんとうはオリオン大星雲のよい作品があれば掲載したかったのですが、残念ながらよいものがありませんでした。オリオン大星雲は明るく簡単に写せるものの、それなりの作品に仕上げるには輝度差がおおきく難しい対象です。読者のみなさんも今シーズンに挑戦してみてください。
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■P.N.桶井敦子(千葉県我孫子市)
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●オリオン大星雲M42や馬頭星雲などは、なかなか肉眼では見られないけれど、わくわくする思いは、寒さを吹き飛ばすくらい強烈です。
★いつも暖かいイラストを応募くださる涌井さんの作品です。星空のもと人々の心が通じ合えば世界はもっと幸せになれるのかもしれませんね。
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