表紙写真
3月に入って地球最接近・太陽最接近を目前に控えたヘール・ボップ彗星は、 誰が見ても“大彗星”といえるほど大きく明るくなった。彗星頭部からは 幾筋もの青いイオンテイルのガスの噴き出しがみられ、ダストテイルの中には シンクロニック・バンドと呼ばれる筋状の構造が現われた。 尾の広がりを重視した表紙写真では彗星頭部の微細構造が失われているが、 より長焦点での頭部クローズアップ写真や中口径以上の眼視観測では、 彗星核周辺に渦巻きとも多重リングともとれる複雑な構造が観測されている。 眼視でも、双眼鏡でも、望遠鏡でもそれぞれの倍率で興味深い現象が 捉えられているというわけだ。
3月18日4時33分から1分露光 セレストロン20cmF1.5シュミットカメラ