【訃報】三鷹光器株式会社 代表取締役会長 中村義一さん
【2018年2月20日 三鷹光器株式会社】
中村義一さんは1931年東京生まれ。1947年に東京大学附置研究所東京天文台の技官となり、同天文台の天体望遠鏡や標準時計の維持管理業務に携わりました。1952年に府中光学研究所に入社して天体望遠鏡の設計・開発を担当され、1961年には有限会社三鷹光機製作所を共同で設立し、観測ロケットの搭載機器や天文台の天体観測装置、また映写機やミシン、農機具の設計・開発など幅広い分野に携わりました。
1966年に現在の三鷹光器株式会社を設立して代表取締役に就任し、弟の勝重さん(現・同社代表取締役社長)とともに、大型天体望遠鏡やロケット・人工衛星の搭載機器、南極観測やNASAのスペースシャトルで使用される各種観測装置などの開発を主導されました。
1980年代以降は宇宙・天文分野にとどまらず、産業用精密測定機器や手術用顕微鏡などの医療機器の分野にも進出し、独自の視点で世界をリードするものづくり企業の経営者として広く知られるようになりました。2006年には精密機械分野での長年にわたる功績により、旭日双光章を受章されました。
中村義一さんの訃報に接し、謹んで哀悼の意を表します。