ニコン D70によるオリオン大星雲
ニコン D70 + Ai Nikkor ED 300mm F2.8
- 撮影者:
- 丸岡 一洋
- 撮影日時:
- (1枚目)2004年3月20日 19時39分、露出 30秒×5コマ
- (2枚目)(左、D70)2004年3月20日 19時41分、(右、FinePix S2 Pro)19時34分、露出はともに30秒
- 撮影地:
- 徳島県海南町
- 撮影機材等:
- (1枚目機材)Ai Nikkor ED 300mm F2.8開放、ニコン D70(ISO 1600、JPEG FINE、Lサイズ(3008×2000px)、ホワイトバランス:オート、仕上がり設定:標準、ノイズ除去:OFF)、タカハシ EM-200で自動ガイド
- (1枚目処理)PhotoShopにてレベル補正、トーンカーブ他処理、オリジナルより画像サイズ20%カット
- (2枚目機材、左、D70)1枚目と同じ
- (2枚目機材、右、FinePix S2 Pro)富士写真フイルム FinePix S2 Pro(ISO 1600、JPEG FINE、4256×2848px,ホワイトバランス:オート、ほか各設定:ノーマル)、その他はD70と共通
- (2枚目処理、共通)画像処理なし、サイズ変更のみ
- 撮影者コメント:
まず目に付くのはノーマル設定でのM42の表現色の違いです。
コダック E200フィルムでの写真に見慣れているとD70はひじょうに綺麗な発色をしています。S2 Proは青感度がひじょうに強いため撮影レンズの色収差(青いハロ)が思いっきり写っていますが、D70はご覧のように青ハロが僅かしか感じられません。これは予想していませんでした(^_^)!
M42などの散光星雲の写り具合ですが、全体感度はS2 Proが良いようです。しかし今回は露光時間が最大30秒と少ないためバックグラウンドの適正露出までには至っておりません。D70に十分な露光をかければ綺麗な色彩で簡単に写せそうです。
ニコン D100でもそうでしたが長秒露光時の暗電流による熱カブリはご覧の画面左下に明らかに赤っぽく出ています。S2 Proは5分露出でもひじょうに少なく、30秒程度ではまったくといって良いほど熱カブリがありません。暗電流によるノイズは明らかにS2 Proより少ないです。
総合的に赤感度が高いとか、ノイズが少ないではなくフィルム用レンズに物凄く適合した感度特性を持っている事がD70の最大の特徴ではないでしょうか?天体写真を目的とする場合は昔のマニュアルフォーカス・単焦点レンズが多く使われるのでこのD70の感色特性はひじょうに利点だと思います。