【1997年11月14日 NASA Press-Release 97-262】
軌道制御の不調から今後の観測活動が不安視されていた マーズ・グローバル・サーベーイヤーだが、 11日、無事にエアロブレーキが再開され、 新しい軌道に向かい順調に運行中であるとNASAは発表した。
9月11日に火星周回軌道に入ったマーズ・グローバル・サーベイヤーは、 マッピング軌道に向かうため、エアロブレーキを使い徐々に高度を下げる予定だった。 ところが、2つある太陽電池パネルのうち一方が完全に開いていなかったこと、 また、火星の大気が当初の予想と違っていたことなどから適切な対応が出来ず、 10月11日にはエアロブレーキ作業を一時休止させ、今後の作業を検討していた。
今回の発表によると、当初の目標軌道とは鏡像関係の軌道が新たに選ばれ、 エアロブレーキを再開し、マッピング作業を行なうための軌道に 投入することとなった。
マーズ・グローバル・サーベイヤーは今回のエアロブレーキ問題のため、 マッピング作業を行なうのは、当初の予定から約1年後れの1999年3月になる予定だ。
なお、マッピング作業以外の観測については問題なく行なわれており、以下のURLでマーズ・グローバル・サーベイヤーの成果を知ることが出来る。
http://mars.jpl.nasa.gov/