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日食報告会 全国から150名以上の日食ファン


【1998年6月3日】

5月31日、150名を超える日食ファンが全国から集まり、東京の工学院大学にて日食報告会が開催された。日食報告会は、日食ファンの任意団体「日食情報センター」が主催するもので皆既日食毎に開催され今回が18回目になる。日食観測で得られた結果や新しい観測方法の紹介など、毎回内容の濃い会合で日食ファンには欠かせないものとなってきている。

REPORT今回は2月26日のカリブ海皆既日食の報告会だ。ベネズエラ、アルバ島、キュラソ島、アンティグア島などのカリブ海の国々での観測の報告から始まり、コロナのスペクトル測定、シャドーバンドの観測など内容は幅広く4時間にわたり10名の発表が行われた。近年の特徴はビデオの発表が多くなっていることだ。ホームビデオの高性能化で、以前では考えられなかったクオリティーの映像が簡単にとらえられるようになっている。

SALEまた、報告会は日食ツアーで顔なじみになった者どうしの再会の場でもあり、写真の交換など日食ファンの交流の場にもなっている。会場では会報やオリジナルビデオの販売、今後の日食ツアーの案内なども行われていた。

日食情報センターの会長でもある村山定男先生によると、アマチュア天文家が海を越える遠征隊を組んで日食を観測したのが今からちょうど40年前、1958年の八丈島日食の時だという。以降、海外旅行も簡単になり日食ツアーも珍しくなくなり、年々参加者も増えている。来年8月のヨーロッパ日食では、日本だけでも数千名が日食を見に行くといわれている。一度でも日食を見た人は病み付きになる傾向が強い。日食を見ることができた人は、感動を再確認するうえでも日食報告会に参加するといいだろう。



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