【1998年6月11日 IAUC 6936】
アマチュアの彗星発見者に贈られる国際的な賞が制定された。
この賞はケンタッキー州レキシントンのエドガー・ウィルソン氏の遺志によるもので、氏の名前をとってエドガー・ウィルソン賞と呼ばれる。 1つ以上の新彗星を発見した世界のアマチュアを、年に一度表彰するというものだ。 受賞者の選考はスミソニアン天体物理観測所によって行われ、国際天文学連合・天文電報中央局、及び小天体命名委員会を通して発表される。
表彰の対象となるのは、公式に彗星に名前がついた発見者のみ。 また、アマチュアがアマチュアの機材を使って発見した場合に限られている。 発見の手段は眼視、写真、CCD等のいずれでも構わない。 但し、予め新天体の情報を得ていた場合は、対象とはならない。
この賞は、6月11日世界時0時を境目として、毎年選考が行われる。 第1回の選考は1999年6月11日から始まり、翌年7月までに発表される。 最初の年には2万ドルの賞金が用意されており、該当する発見者に平等に贈られる。 それとは別に、最も多くの彗星を発見したアマチュアには特別の賞が贈られる。 なお、発見者がいない年は、彗星の研究にもっとも功績があると認められたアマチュアに賞が送られる。
IAUC 6936およびThe Edgar Wilson Award のページに詳細が掲載されている。