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宇宙の大花火


【1998年11月5日 NASA

まるで花火のように恒星からガスが噴出しているようすを、ハッブル宇宙望遠鏡が鮮明にとらえることに成功した。
この星は、いて座の方向にあるウォルフ124という恒星で、地球から1万5千光年の距離にある。ウォルフ124はウォルフ・ライエ星とよばれる特異星のひとつで、表面温度は5万度に達し(太陽は約6千度)、恒星本体から多量のガスを噴出しているのが特徴。このウォルフ124を取り巻くガスの直径は冥王星の軌道ほどの大きさで、時速20万キロという猛スピードで宇宙に広がっている。
惑星状星雲などでは中心星から噴出したガスが、殻のように中心星をとりまくような構造をとることが多い。しかし、このウォルフ124ではそのような構造が見られないかわりに、まるで地上で爆発が起きたかのように、多数の塊に分かれている。これは恒星から噴出するガスがきわめて不規則かつ爆発的である証拠でではないかと考えられている。
ウォルフ・ライエ星はその劇的な活動から短命であることがわかっているが、このウォルフ124をとりまくガスもその寿命は長く見積もっても1万年以下であろうと天文学者らは推測している。

WR124
ウォルフ・ライエ124星

□ニュース・リリース(英文)
http://oposite.stsci.edu/pubinfo/pr/1998/38/



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