【1998年12月21日 文部省宇宙科学研究所「のぞみ」衛星班】
日本初の火星探査機「のぞみ」が12月18日16時34分に第2回目の月スイングバイに成功したと文部省宇宙科学研究所の「のぞみ」衛星班が発表した。このときの月最接近距離は、2,800キロメートル。
また、これに続き、20日17時10分には、地球スイングバイを行ない、同時に2液のエンジンを約7分間噴射して、速度を増し、地球の引力圏を離れた。このときの、地球最接近距離は約1,000キロメートルだった。
ところが、この地球スイングバイのとき、「のぞみ」の速度が当初の予定通りに増えなかったため、翌21日の8時1分および8時39分に、補正の軌道制御が実施され、「のぞみ」を無事に火星への遷移軌道に乗せることに成功した。
なお、宇宙科学研究所では、現在その原因および影響を究明中とのこと。
火星探査機「のぞみ」については以下のホームページに詳細がある。
http://www.planet-b.isas.ac.jp/