2014年9月28日の昼に土星食が起こり、ほぼ全国で見られます(→ 現象解説ページ)。この現象をステラナビゲータでシミュレーションしてみましょう。土星が月に隠され、再び現れる様子の一部始終を再現して楽しむことができます。
また、時刻や土星の位置などを確認できるので観察や撮影の準備にも便利です。
2014年9月28日の昼に土星食が起こり、ほぼ全国で見られます(→ 現象解説ページ)。この現象をステラナビゲータでシミュレーションしてみましょう。土星が月に隠され、再び現れる様子の一部始終を再現して楽しむことができます。
また、時刻や土星の位置などを確認できるので観察や撮影の準備にも便利です。
まず、日付を2014年9月28日に設定しましょう。時刻は、土星が月に隠される少し前の昼12時にします。
最初に「ファイル」バーの[初期化]ボタンをクリックして、星図を初期化しておきます。
次に、「設定」バーの[日時]ボタンをクリックして「日時」ダイアログを開き、日付を2014年の9月28日に、時刻を12時0分に設定します。
星図の日時が設定されます。[閉じる]ボタンをクリックして「日時」ダイアログを閉じましょう。
星図の右にある「クイックアクセスバー」の「暦・天文現象」の欄に、土星食の時刻が表示されています。第1接触が土星食の始まり(土星が月に隠され始める時刻)、第4接触が土星食の終わり(土星が月から全部現れる時刻)です。この時刻は観察場所によって異なるので、観察や撮影をする場合にはきちんと確かめておきましょう。
南東の空(星図の左下のほう)に、細い月が表示されています。リボンバーの「太陽・月」で月の名称をオンにするとわかりやすいでしょう。また、リボンバーの「惑星」で惑星の名称をオンにすると、月と土星が重なって表示されます。
この後のシミュレーションのために、土星を星図の中央に表示させましょう。
[ツール]メニューから「天体検索」ダイアログを開きます。「種別」で「太陽・月・惑星」を選び、天体名の「土星」を選択します。さらに、「中央固定」にチェックしてから、[OK]をクリックします。
星図の中央に土星が表示されます。
このままでは月と土星が重なっていて見づらいので、星図を拡大しましょう。
星図の左に「視野範囲バー」が表示されています。一番上にある数字が現在の星図の表示範囲を表していて、数字が小さいほど狭い範囲を拡大して見ていることになります。
視野範囲バーの数字の部分をクリックすると右に数字が表示されるので、[1]を選んでください。星図がズームアップし、月の模様が見えるようになります。ただし、土星は点で表示されたままです。
今回の土星食では、土星は月の暗い部分から隠され始めます。星図上では、月の暗い部分は青空と同化しているので、どこに月の縁があるのかはっきりしません。そこで、月の縁の位置をわかりやすくするために、月を輪郭で表示させておきましょう。
リボンバーの「太陽・月」タブを選択し、月の表示の「輪郭」をチェックすると、月の縁と明暗の境界が線で表示されます。
それではいよいよ時刻を変えて、土星食をシミュレーションしてみましょう。
星図の左上にある「ステラパッド」を操作すると、時刻を変えることができます。このとき、土星を星図の中央に固定しているので、土星を見失うことがありません。
画像は、土星が月に完全に隠されてしまった12時13分の様子です。表示範囲を0.1度にして土星の形が見えるまでズームアップしています。白い線は月の縁で、月の表示を「表面」に切り替えると、土星が月に隠されていることを確かめられます。
ステラパッドで時刻を13時34分すぎに変更すると、土星食が終わって月のすぐそばに土星が出現しているようすを確かめられます(月の表示は「表面」にしてあります)。
表示範囲を1度にすると、月と土星の位置関係を確かめられます。月の模様を参考にして土星がどの位置から現れるかを確かめておけば、観察や撮影の際にとても便利です。
ここまでのシミュレーションは東京での見え方を表していました。観察場所を変更すると見え方がどのように変わるのか、確かめてみましょう。
「設定」バーの[場所]ボタンをクリックして「場所」ダイアログを開きます。地図上をクリックしたり、[都市名選択]から場所を選んだりすると、観察場所を変更できます。
画像は、観察場所を札幌にした場合の見え方です。ステラパッドに表示されている経緯度が変更されています。また、クイックアクセスバーに表示されている土星食の接触時刻も東京とは異なっていることがわかります。
ステラパッドで時刻を13時37分すぎに変更すると、札幌で見た土星の出現の様子がわかります。東京と比べて、時刻だけでなく月との相対位置も変わっていることがわかります。