SKYWATCHAR連動企画 リニア彗星

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リニア彗星観望記

送って頂いた観測風景・観望記をお届けします。


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リニア彗星観望記


(7月9日 宮田雅智さん)

宮田雅智氏 天体にはまったのがヘールボップ以降だったもので彗星を自分で見たり撮影したりするのは初めてでした。よくわからないまま撮影したものですが送らせて頂きます。

感度を優先させてカラー冷却CCDではなくモノクロの方を使用したのですが、あんなに早くずれていくんだとはうわさには聞いていましたが驚きでした。
小学生の時に父に4時から起こされたのに双眼鏡が手持ちだったため、自分だけ彗星の存在がわからないで悲しい思いをしたことがあります。
理科の天体の勉強でますます星がめんどうなものというイメージがやきつき(まともな星空をみたことがなかったせいもありますが)ヘールボップの時も無関心でした。今はとってもそれを後悔しています。
ただ今回は周囲の人がヘールボップの印象が強いためか盛んに「暗い彗星で残念」と言っていますが、逆に私はこれが初めてだった分感激できたのでした。
負け惜しみにも聞こえますが……

(編注)宮田さんから送って頂いたその他の画像、データはリニア彗星ギャラリーのページにあります。
宮田さんのホームページ:教育とお星さまの「ワニワニ学級へようこそ」http://www2.plala.or.jp/WANIWANI/



(7月9日 田子周作さん)

田子周作氏 リニア彗星の接近に合わせて、私もようやくガイド撮影用機材一式をそろえました。ほとんどすべて中古で、赤道儀、望遠レンズ、ガイド鏡等、総計10万円未満でそろえることができました。

しかし、梅雨時でなかなか天候に恵まれないため、遠征もできず、自宅のある東京・小金井ではたまに晴れても肉眼では2等星までしか見えず、7x50双眼鏡を用いてもようやく4等星が見える程度。星図とにらめっこしても、大体の位置すらもよくわかりませんでした。
そこに台風の通過。翌日は雲間から深い青空が覗いていました。「今夜は晴れる!」。思いきって、総重量がけっこうある機材一式を背中にかつぎ、野辺山高原まで遠征しました。

7月8日午後11時過ぎに野辺山駅に到着、駅を出ると快晴。満天の星空が広がっていました。
野辺山高原は初めてでしたが、15分ほど歩くと適当な観測地が見つかったので、早速機材をセット。星野写真を撮影しつつ、7x50双眼鏡でリニア彗星を探しました。すぐそれらしい姿を見つけましたが、確信が持てません。
しかし、時間をおいてまた見てみると、明らかに位置が変わっていたので、ようやく確信。 そう思ってよく見ると、上方向にのびる尾の存在もなんとなくわかりました。

このころにはすでに午前2時。ふと低空を見るとなんと、遠くから雲が迫ってきているではありませんか! 大慌てでカメラを向け、3分、5分、10分露光で計3コマを撮影した後はすっかり曇ってしまいました。

現像したネガを見ると、かなり露出アンダー気味で、フィルムスキャナでスキャンするとひどいノイズがのってしまったため、結局、あまり色良くないプリントをスキャンし、手間をかけて画像処理しました。
苦労した分、そこそこ見栄えのするものになったと思います。ですが、もっと色よく焼いてもらったプリントからスキャンするなど、まだ改善の余地はあるでしょう。

しかしなんといっても、露出アンダーが悔やまれるところ です。ぜひ再挑戦したいと思います。

(編注)田子さんの画像データはリニア彗星ギャラリーのページにあります。




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