毎年8月の中旬(ちょうどお盆のころ)になると、「ペルセウス座流星群」の流星がたくさん見られます。この流星群は、1月の「りゅう座流星群」、12月の「ふたご座流星群」とあわせて『3大流星群』のひとつです。昨年大出現したしし座流星群にはおよびませんが、山や高原など空の暗い場所で眺めれば、多いときには1時間で40〜60個以上の流星を見ることができます。 ★ ペルセウス座流星群関連情報は、星ナビ8月号と星ナビ9月号に掲載されています。 ●流星群って何ですか?という人に ●流星群って何ですか?という人に流星は、太陽系空間にただよっている0.1ミリから数センチメートルのチリ(流星ダスト)が、秒速数10キロメートルという猛スピードで地球の大気に突っ込んできたときに発光する現象です。発光する高さは上空100キロメートル前後ですが、これを地上から見ていると、夜空を一瞬で駆け抜けていく星のように見え、“流れ星”とも呼ばれます。 ほぼ毎年決まった時期に夜空の一点からたくさんの流星が放射状に流れることが知られており、これを流星群といいます。流星が流れてくるように見える中心点を「放射点(あるいは輻射点)」といいます。流星群の多くは、放射点のある星座の名前をとって「●●座流星群」と呼ばれます。ペルセウス座流星群の放射点は「ペルセウス座」にあります。 流星群は、なぜ毎年同じ時期に見えるのでしょう。流星群のもととなる流星ダストは、彗星または小惑星と深い関係にあります。彗星が太陽に近付いたときに、彗星の核から放出された流星ダストは、彗星と似た軌道で太陽を回るようになります。こうしてできた流星ダストの帯に地球が接近すると、流星ダストが地球の大気に突入してきて、流星となって見えるのです。地球は一年で太陽の周りを一周するので、流星ダストの帯と毎年ほぼ同じ時期に接近することになり、流星群のピークは毎年ほぼ同じ日付になるのです。
ちなみに、ペルセウス座流星群の流星のもととなる流星ダストを放出した彗星(母彗星といいます)は、スイフト−タットル彗星です。この彗星が太陽に近付いた1992年前後には、ペルセウス座流星群は例年より活発でした。 ●今年のペルセウス座流星群はどう見えるの2002年のペルセウス座流星群の活動がピークとなるのは、8月12日夜から13日午前と予測されます。 今年のペルセウス座流星群は明け方のほうがたくさん見えそうです。流星ダストがたくさんありそうな場所を地球が通過するのは、8月13日の朝7時です。放射点が空高く昇ってくる12日深夜から13日朝までの時間帯は流星の数も多くなり楽しめるでしょう。ただし午前3時半ころには薄明が始まって空が明るくなってきてしまうので、夜半過ぎから午前3時半頃が、もっともよい条件で楽しめるでしょう。多い時には1時間あたり数十個の流星が見えるでしょう。 ペルセウス座流星群は、8月7日頃から15日頃まで活動していますので、ピークの日でなくても、前後数日間はお天気の良い晩を逃さず眺めてみましょう。夕方の早い時間に月が西の空に沈みますので、今年は月明かりに邪魔されることもなく絶好の条件で楽しめます。 ●流星をたくさんみるコツ
●流星の写真を撮ろう明るい流星は、簡単に写真に撮ることができます。撮り方は実に簡単で、星野写真を撮る要領で固定撮影あるいは追尾撮影をすればいいのです。ここではもっとも簡単な固定撮影について紹介しましょう。
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