温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」、打ち上げ成功

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10月29日午後、温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」と観測衛星「ハリーファサット」を搭載したH-IIAロケット40号機が種子島宇宙センターから打ち上げられた。

【2018年10月29日 JAXA(1)(2)

10月29日13時8分、鹿児島県の種子島宇宙センターから、温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号(GOSAT-2)」およびアラブ首長国連邦の地球観測衛星「ハリーファサット(KhalifaSat)」を搭載したH-IIAロケット40号機が打ち上げられた。

ロケットは正常に計画どおり飛行し、打ち上げから約16分9秒後に「いぶき2号」を、約24分15秒後にハリーファサットを正常に分離した。さらに、太陽電池パドルの展開や衛星の太陽捕捉制御も正常に行われたことが確認された。

「いぶき2号」の打ち上げ中継録画(提供:JAXAA)

「いぶき2号」はJAXAと環境省、国立環境研究所の3機関による共同プロジェクトで、2009年に打ち上げられた温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)の後継機だ。

「いぶき」は宇宙から世界中の二酸化炭素とメタン濃度を高精度かつ均一に観測し、気候変動予測の高度化や、炭素排出量削減につながる、温室効果ガスの吸収・排出の推定精度向上を進めてきた。後継機である「いぶき2号」はそのミッションを引き継ぎ、さらに高精度で二酸化炭素やメタンの観測を行う。また、新たに一酸化炭素の吸収・排出源の特定も目指す。さらに、PM2.5やブラックカーボン(煤など)の大気中濃度を推定することで、大気汚染の監視にも貢献する。

「いぶき2号」
軌道上で観測を行う「いぶき2号」の想像図(提供:JAXA)