北関東の新たな天文スポット「くらぶちこども天文台」

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群馬県高崎市に「くらぶちこども天文台」がオープンした。ドーム内にある天体望遠鏡はもちろん、移動式の小型望遠鏡を用いた無料の観望会も連日開催され、誰でも気軽に天体観測が楽しめる。

【2019年3月20日 星ナビ編集部

レポート・撮影:川村晶

3月16日(土)、群馬県高崎市の倉渕水沼公園内に「くらぶちこども天文台」がオープンした。高崎市が地元企業の「相間川温泉株式会社」に運営委託する公共天文台だ。条件がよければ冬の天の川も楽しめる、良い立地にある。

天文台に据えられている三鷹光器製の口径30cmカセグレン式反射望遠鏡は、もともと市街地にある公民館の屋上ドームへと据えられていたものだが、東日本大震災の際にドームが破損。望遠鏡は使われないまま保管されていた。今回の移設にあたり、望遠鏡は三鷹光器へと里帰り。メンテナンスを受けた上で、最新鋭の自動導入赤道儀とともに8年ぶりの現場復帰となった。

天文台は月曜・火曜を休館日としているが、それ以外は晴天なら専任スタッフやボランティアによる連日無料の夜間観望会を実施する。「名前はこども天文台ですが、親子連れはもちろん、大人でもカップルでも、気軽にお越しください」というのは、専任スタッフの小峰和重さん。

再び活躍の場を得た30cm望遠鏡とともに始動した「くらぶちこども天文台」。天の川を見たことのない市民から、市内外の観望・撮影マニアまで、多くの人に親しまれる天文スポットとなっていくことだろう。


(左)ドーム中央には、8年ぶりの活躍となる三鷹光器製の口径30cmカセグレン式反射望遠鏡が据えられ、小さな子供や車椅子利用の人も無理なく観測できるように同社の「ワンダーアイ」も装備される。(右)オープン記念式典の様子。富岡賢治高崎市長や来賓の地元小中学生も招待され、大いに賑わった。今後は経験豊富な専任やボランティアのスタッフにより、無料の観望会が開催される予定だ

4月5日発売の「星ナビ」5月号にて、さらに詳しいレポートを掲載する。

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