日食ソフト「エクリプスナビゲータ」用日食要素を公開 12月26日アラビア半島~グアム金環日食の月縁補正に対応

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日食シミュレーションソフト「エクリプスナビゲータ」用日食要素データを無償公開しました。2019年12月26日にアラビア半島~グアム島で見られる金環日食を正確に再現します。協賛ツアー情報も。

【2019年10月3日 アストロアーツ 11月11日更新

今年12月26日にアラビア半島からグアム島にかけて見られる金環日食は、サウジアラビアのリヤドの北東約220kmの陸上で世界時間12月26日3時36分ごろに始まります。金環食帯はその幅を徐々に狭めながら南東へと進み、インド洋、インド南部、スリランカを通過します。そしてスマトラ島付近で食分最大に達し、シンガポールを通過してグアム島付近まで続きます。

アラブ首長国連邦では現地時間7時36分ごろ(日本時間12時36分ごろ)に継続時間2分50秒、シンガポールでは現地時間13時23分ごろ(日本時間14時23分ごろ)に継続時間1分31秒、グアム島では現地時間16時56分ごろ(日本時間15時56分ごろ)に継続時間2分59秒の金環食となります。

「エクリプスナビゲータ4」は、国立天文台またはNASAが公開している最新の日食要素(ベッセル要素)を用いて食の計算を行います。月縁の形状の影響を補正する機能も搭載され、接触時刻を高い精度で計算したりベイリーズビーズの様子を正確にシミュレーションしたりできます。

今回のデータ更新では「エクリプスナビゲータ4」および「エクリプスナビゲータ3」用に、以下の5地点での月縁プロフィールを考慮した時刻補正データを配信いたします。

観測地 経緯度(世界測地系)
グアム島 東経144度50分26秒、北緯13度37分42秒
インド・コインバトール 東経76度57分33秒、北緯11度01分10秒
シンガポール 東経103度49分17秒、北緯1度18分33秒
アラブ首長国連邦(クラブツーリズムのツアーのホテルの位置) 東経53度48分03秒、北緯23度32分03秒
食分最大地点(Greatest Eclipse) 東経102度14分51秒、北緯1度00分32秒

「エクリプスナビゲータ4」で金環日食を多角的にシミュレーション
グアム島でのシミュレーション。日食帯地図や時刻表、天空表示、連続表示など、多角的に日食現象をシミュレーションできる。画像クリックで表示拡大

※ 今回公開した日食要素は国立天文台の相馬充氏によるもので、日本の月探査機「かぐや」の地形データを使って計算した月縁の形状を含んでいます。


〈データの更新〉

以下の手順でデータの更新を行ってください。データ更新の方法などに関してご不明な点は、製品サポート「お問い合わせフォーム」よりご連絡ください。

最新の「アップデータ」のインストール

ご注意:データ更新の前に、最新の「アップデータ」をダウンロードのうえインストールしてください。製品のバージョンは、「ヘルプ」メニュー→「エクリプスナビゲータについて」から表示される「バージョン情報」ウィンドウで確認できます。

データの更新

  1. エクリプスナビゲータを起動し、「設定」メニュー→「データ更新」を選択します
  2. 「データ更新」ダイアログで下記の項目のチェックをオンにして更新を行います
    • 「2019.12.26 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食」
    • 「2019.12.26 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食(月縁あり)」
    • 「2019.12.26 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食(月縁あり・グアム島用)」
    • 「2019.12.26 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食(月縁あり・コインバトール用)」
    • 「2019.12.26 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食(月縁あり・シンガポール用)」
    • 「2019.12.26 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食(月縁あり・アラブ首長国連邦用)」
  3. 「日食要素」メニューに各日食要素が新しく追加されますので、観測地に合わせていずれかを選んでお使いください

「データ更新」ダイアログ
「データ更新」ダイアログで日食要素を選び、更新


〈お知らせ〉

2019年12月26日 アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食

アストロアーツ/「星ナビ」協賛ツアー 参加者募集中

(11月11日追記)以下の「アラビア半島~グアム島への金環日食観測ツアー」は、最低催行人数に達しないため中止となりました。

2019年12月26日の「アラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食」は、2017年2月26日の「パタゴニア・南大西洋・アフリカ金環日食」以来、2年10か月ぶりの金環日食です。アストロアーツ/「星ナビ」編集部では、セブンカルチャーネットワーク、クラブツーリズムそれぞれと共同で、グアム島、アラブ首長国連邦に計2コースの日食観測ツアーを企画しました。

グアム島では、ヤシの木や浜辺の美しいプライベートビーチを確保。天候に恵まれれば、欠けたまま太平洋に沈んでいく太陽を見ることができます。一方、アラブ首長国連邦では晴天率の高い砂漠を観測地とし、昇る朝日の時間帯に金環日食を観察できます。

観測地のアラブ首長国連邦とグアム島では、今回の「エクリプスナビゲータ4」の日食要素から月縁プロフィールを呼び出すことができます。

2019年12月26日のアラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食の食帯
2019年12月26日のアラビア半島・南インド・シンガポール・グアム島金環日食の食帯。アストロアーツ/「星ナビ」協賛ツアーでは、アラブ首長国連邦(左)とグアム島(右)に観測地を用意している。画像クリックで表示拡大

■ グアム金環日食ツアー
  • 2019年12月24日(火)~12月27日(金)
  • 4日間 19.8万円~
■ ドバイ・アブダビ金環日食撮影ツアー
  • 2019年12月23日(月)~12月27日(金)
  • 5日間 29.9万円~

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