2月も見よう、ラヴジョイ彗星

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肉眼等級に達したラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)は、2月中旬ごろまで5~6等級の明るさと予想されている。やや暗くなるものの、引き続き観察や撮影が楽しめそうだ。

【2015年2月3日 アストロアーツ

1月31日のラヴジョイ彗星
1月31日のラヴジョイ彗星。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:星野人さん)

1月から肉眼等級で見えているラヴジョイ彗星(C/2014 Q2)は、2月中旬ごろまで5~6等級の明るさと予想されている。やや暗くなるものの、引き続き観察や撮影が楽しめそうだ。

2月はペルセウス座とアンドロメダ座の境界あたりを北上しながら、星雲・星団や明るい恒星と接近する。2月下旬ごろからは冬の天の川に入り、微光星を背景に移動していく。

2月中のラヴジョイ彗星の位置
2月中のラヴジョイ彗星の位置。クリックで拡大

空の暗いところで双眼鏡で見ると、丸くぼんやりした彗星の姿が見える。少し街明かりがあるようなところでも、双眼鏡を使えば微かな光のシミのように見えるだろう。

彗星を探すには、星図を参照して明るい天体を目印にたどると見つけやすい。2月以降の主な接近は以下の通りだ(かっこ内は彗星の予想等級)。

  • 2月1日ごろ ペルセウス座の散開星団M34と並ぶ(4)
  • 2月5日ごろ アンドロメダ座の2等星アルマクと大接近(5)
  • 2月20日ごろ ペルセウス座の惑星状星雲M76と大接近(6)
  • 3月4日ごろ ペルセウス座の二重星団と並ぶ(7)
  • 3月17日ごろ カシオペヤ座の散開星団M103と大接近(8)

〈モバイルアプリで探してみよう〉

iOS用星座早見アプリ「iステラ」、Android用「スマートステラ」では、日時を設定してラヴジョイ彗星の見える位置を表示できる。また、端末の電子コンパスと連動して、実際の空の中で彗星が見える方向を矢印でナビゲーションするので、彗星を手軽に探すことができる。

iOS用アプリ「iステラ」でラヴジョイ彗星の位置を表示
iOS用アプリ「iステラ」でラヴジョイ彗星の位置を表示。クリックで製品ページへ

〈撮影してみよう〉

彗星を撮影すると緑色の姿に写り、連続撮影では尾が刻一刻と変化するようすもとらえることができる。

この機会に、日周運動を追いかけて手軽に彗星を撮影できるポータブル・コンパクト赤道儀を手に入れてみてはいかがだろう。

ポータブル・コンパクト赤道儀で気軽にラヴジョイ彗星を撮影
ポータブル・コンパクト赤道儀で気軽にラヴジョイ彗星を撮影しよう。クリックでオンラインショップへ(価格等は記事掲載当時のもの)

Windows用天文ソフトウェア「ステラナビゲータ」では、天体同士の接近のようすをシミュレーションできるほか、写野枠を表示して撮影の計画を立てたり、彗星の情報画面で日々投稿される画像を参照したりすることもできる。

ラヴジョイ彗星とペルセウス座の二重星団、M34、M76を一度に撮影
2月中旬には、ペルセウス座の二重星団、M34、M76に近づく。星図中の枠は、焦点距離100mm(35mm換算)の写野枠を表す。クリックで拡大

星ナビ3月号(2月5日発売)の「星の写真調整」コーナーでは、ラヴジョイ彗星を例にした画像の調整方法を紹介する。

星ナビ3月号