機能・仕様 |
天体画像のように明暗差が極端に大きく、かつ繊細な情報を含んだ画像を適切に処理するために、ステライメージは従来より「96ビットスーパーカラー処理」エンジンを実装してきました。
通常の画像処理ソフトウェアが扱う画像のビット数は、24ビットなので、人間の目で識別できる階調数とほぼ同じ数ですが、デジタルカメラなどで撮影され、RAWで記録されたファイルには、36ビットまたは42ビットの階調のデータが含まれています。このため通常の画像処理ソフトウェアでは扱える階調が不足します。
ステライメージ Ver.5は、デジタル一眼レフカメラRAWを「現像なし」で読込み、96ビットで処理することを可能にしました。
通常の画像処理ソフトウェアが持つ一般写真に適した現像機能は、画像処理が必須の天体写真には適切でない場合が多く、「現像なし」に対応することで、撮像素子からの情報をそのまま処理することができるようになりました。
これにより、ユーザ自身が最適な画像処理を行うことが可能になり、輝度差が大きな天体画像の処理、ダークフレーム減算などで絶大な効果を発揮します。
ステライメージ Ver.5はデジタルビデオカメラやwebカメラなどで撮影した動画ファイルの読み込みにも対応しました。動画を読み込み、個々の画像を評価、選別した良好な画像のみを合成し、処理を行うことで、主に惑星などで最高のスチル画像が作成できます。
ステライメージ Ver.5 は天体画像処理に必要な機能をすべて提供。あなたの撮影した「天体画像」をカメラの種類に関係なく、たった一本のソフトウェアで「作品」に仕上げることができる、「天体画像処理専用」ソフトウェアです。
主な機能
「96ビットスーパーカラー処理」エンジンを高速化
- 天体画像処理に必須のRGB各32ビット実数処理を従来比約2倍以上に高速化。特に高解像度の画像を多量に処理する場合おいてその威力を発揮し、快適に画像処理を行うことができます。デジタル一眼レフカメラの天体画像処理に完全対応。
- デジタル一眼レフカメラのRawファイルの現像工程をステライメージで行うことができます。ダーク処理、ホット/クールピクセル除去などから、ベイヤー配列からのカラー合成まで、思いのままの処理をすることができます。
ムービーから高品質な画像作成
- 天体を撮像した動画から、個々のカットの画質を評価し、選別した良好な画像のみをコンポジットすることができます。特に惑星撮影に有効です。
画像処理機能の向上
- デジタル現像とガンマ補正を統合し、階調制御がより的確にできるようになりました。また、シャープネス処理などのしきい値制御を改良し、より適切な部分に処理を行うこともできます。さらにマトリクスカラー補正による発色の向上や、ウェーブレット変換サブバンド処理など天体画像処理に欠かせない機能を追加しました。
画像処理の効率化
- ダークファイルを登録することで、対象の画像の冷却温度や露出時間から適切なダーク画像を生成するダークライブラリ機能や、バックグランドをマウスでクリックして周辺減光のパラメータを自動計算する機能の追加など、画像処理の効率化アップを支援する機能も強化しています。