冬の星空を楽しもう
星雲・星団を見よう
M42・M43 オリオン大星雲
勇者オリオンの剣のあたりに輝く、有名な大散光星雲です。眼視で観察しても写真に撮影しても、どんな口径でも素晴らしい美しさを見せてくれます。
M42と M43は写真ではつながって写りますが、眼視ではM43はM42のわずか北に離れて見えるので、メシエ(※)は2つに分けたものと考えられます。メシエは 1771年に、蝶あるいは鳥が羽を広げたような姿とトラペジウムをスケッチに残しています。明るい天体なので、望遠鏡が発明される以前から存在は知られていました。
M45 すばる・プレアデス星団
「すばる」の名で有名な、肉眼でも観察できる美しい散開星団です。初冬の東の空に、細かな星が集まった姿が誰にでもすぐ分かります。普通の視力の人で6〜7個の星が見えますが、双眼鏡ではこれが60〜70個、大口径双眼鏡では、約140個もの恒星の集まりであることが分かります。
「すばる」は和名で、清少納言が枕草子の中で「星はすばる、…」と詠んでいることでも有名で、元々は結ぶとか集まるという意味を持っています。非常に若く、約5,000万年の年齢とされる青白い高温の星の集団です。
M35 ふたご座の美しい散開星団
ふたご座の、カストルの足元に位置する満月ほどの大きさの素晴らしい散開星団です。小口径から大口径まで楽しむことができる美しい星団で、写真にも非常に良く写るため人気の高いものの一つです。星数は300個とされています。すぐそば(15')に11等級の小さく密集した散開星団NGC2158があり、同一視野で観察できます。
これは、暗いのに意外と良く見えます。さらに55'離れたところにはNGC2158より明るい、NGC2157という散開星団もありますが、3つの10等星なのでどれが星団だか見わけにくいでしょう。
M36・M37・M38 ぎょしゃ座の散開星団
ぎょしゃ座の特徴あるややいびつな五角形の中を冬の天の川が流れていますが、この天の川の中ほどに小口径で楽しめる3つの散開星団が北からM38、 M36、M37の順に並んでいます。M36は小さいが明るい星が多く、M37はもっとも均整がとれた姿、M38は大きく広がっているがやや暗いという三者三様の形態を楽しめます。
【番外編】冬の星雲をステラナビゲータで楽しむ
ここまで紹介しましたとおり、冬は恒星だけでなく、星雲や星団も美しい季節です。とくに星雲は、天の川に沿って無数に存在します。しかし、ほとんどが淡いため観測するのは容易ではありません。そこで、天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.8」を使った「冬の星雲探し」をご提案します。
ステラナビゲータでは主なカタログに登録された星雲の位置を簡単に表示することができます。とくに、大きな星雲に関しては輪郭も表示することが可能です。さらに、「Ver.8」からは実際に天文台で撮影された天体写真をインターネット経由でダウンロードして、画面に表示させることもできるようになりました。もちろん、こうした機能はただ楽しむだけでなく、CCDカメラなどを使って星雲の写真を撮影するときの下調べにも役立ちます。
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メシエカタログの星雲・星団すべてを網羅「メシエ天体アルバム」
「メシエ天体アルバム」はメシエカタログの星雲・星団すべてを網羅。視野角7度で統一された写真を掲載し、各天体ごとに特徴など詳しい解説のほか、拡大写真や周辺の星図などもあり星雲・星団探しを強力にサポート!
また、オールカラーなので写真集としても楽しめます。
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