北の空高くに昇っている北斗七星から天頂をまわり込むように、春の大曲線がのびています。また西から南そして東の空へと、うねうねと長く続く、うみへび座の全容をたどることができます。西空では、冬の星座のなごりにまじって、金星・火星・土星が集まって見えています。下旬はそこに細い月が入り込み、次々と各惑星に接近します。

5月の注目は、まず2日に最大光度になる金星で、-4.5等に輝く姿を望遠鏡で見ると、三日月のように細くなっているのがわかります。5日の夜明け前には月食のまま月が沈んでいくのが見られます。そして5月下旬のハイライトは、日没直後の西空で、C/2002 T7リニア彗星とC/2001 Q4ニート彗星が同時に観察できることです。お見逃しなく。