2005年3月27日 小惑星パラスが衝
ステラナビゲータ Ver.7 で作成
四大小惑星の1つパラスが、3月27日おとめ座で衝となる。明るさは7.2等で、パラスとしては明るい方で、パラスにお目にかかるには絶好のチャンスとなっている。その衝の1週間前の3月20日8時には、おとめ座の銀河M49のわずか7秒角のところまで近づいて通り過ぎるので、そのようすを双眼鏡や望遠鏡で見るのも興味深いことだろう。M49の明るさは9.3等で視直径は9×7分角と、銀河としては明るく見かけの大きさもあるので、特にカメラでの撮影チャンスといえそうだ。パラスはその後も北上を続け、おとめ座の銀河たちの間をぬうように進んでいくので、それらとの接近遭遇のようすも面白く、パラスの運行のようすが久しぶりに興味深い見ものとして注目されることだろう。
今回のパラスはひじょうに見やすいところを明るくなって通り過ぎて行ってくれる。3月上旬で光度は7.5等、4月下旬で8.0等なので、3月から4月にかけては双眼鏡で見える明るさを保っていてくれることになる。主だった銀河と接近するのは、M49銀河をはじめ、4月1日にはM84(光度10.3等)と58分角、4月7日にM99(光度10.2等)と18分角、4月10日にM98(光度10.5等)と32分角などとなっている。少し離れたところでは7月28日にかみのけ座の球状星団M53(光度8.3等)に2度35分角まで近づくが、このときのパラスの光度は9.6等まで落ちているので、宵の西空低いこともあって少し見にくいかもしれない。