2005年4月4日 木星が衝
ステラナビゲータ Ver.7 で作成
このころ、宵の東の空からひときわ明るい星が姿を見せるようになってきている。この星は、4月4日に太陽の真反対側にやってきて衝となる、太陽系最大のジャンボ惑星の木星だ。木星の明るさは-2.5等で、都会の夜空でもはっきり見える明るさで人目についている。衝のころの木星の視直径は44秒角もあり、小口径でも表面の縞模様がよく見える。環もあるがこれは見えない。
昨年しし座の中ほどにいた木星は、今年は星座をひとつ東に進めておとめ座へと入ってくる。当分はおとめ座の1等星スピカと並ぶようすが見られるが、明るさの方は木星が圧倒しスピカの輝きは少々さえない印象となるだろう。今年の木星の現象は西矩が1月6日、衝が4月4日、東矩が6月30日、合が10月23日、その間に留となるのが2月3日と6月6日となっている。このため見やすいのは8月ごろまでとなる。木星がおとめ座まで南下してきているので正中高度がやや低く、木星の表面を見るには少々不利となるが、春から夏にかけては気流が落ちついてくるので高度の低さを補ってくれることになるだろう。
4月24日の宵に半影月食が見られるが、その前の23日未明には木星と月が接近して並ぶので、22日の宵の東天で月と木星が並ぶのも目につく。