2005年5月11日 小惑星セレスが衝
ステラナビゲータ Ver.7 で作成
四大小惑星のうち最大のセレスが、5月11日てんびん座で衝となり、観望の絶好期になる。セレスの明るさは7.0等なので双眼鏡ならすぐ見つけることができ、その移動のようすを追跡するのも容易といえる。とくに5月4日には2.6等のてんびん座β星のすぐ近く52分角ばかりのところを通り過ぎていくので見つけやすいといえる。このβ星には2月6日にも37分角のところを通過したが、このときは順行中の接近で、今回は逆行での接近となる。セレスはこの後、夏の間中はてんびん座の中を移動しているので、しばらく観測しやすい状態が続くことになる。双眼鏡で順行、逆行のようすを追跡しながら楽しんでみたい。明るいβ星や肉眼二重星としておなじみのてんびん座α星などがセレスを見つけるよい目印となってくれる。
セレスは3月中旬ごろから6月末のころまで7等級台の明るさで見えているので、そのころが双眼鏡での見ごろとなる。とくに2月初旬と5月初旬のころのてんびん座β星との接近のようすを見逃さないようにしたい。7等級の明るさはカメラを三脚に取り付け、数十秒間露出の固定撮影でも写せるものなので、構図を決め、何回か写して組写真にすると移動のようすがはっきりわかる写真ができあがり、点像の小惑星写真として見栄えのするものとなる。