【レポート】日食ツアー:アルゼンチン・ピスマンタより

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日本時間3日明け方、南太平洋~チリ、アルゼンチンで皆既日食が起こった。アルゼンチン・ピスマンタからの観測レポート。

【2019年7月3日 アストロアーツ】

アストロアーツ/「星ナビ」が協賛したセブンカルチャーネットワークの皆既日食ツアーのうち、アルゼンチン・ピスマンタを訪れたコースでは、参加者20名がピスマンタ近郊に建設中のリゾートエリア周辺で観測を行った。このコースは3泊6日の弾丸ツアーで、観光はほとんどない日食だけを見るためのツアーであり、長期の休みが取れない方が多く参加されていた。

皆既食は現地の夕方の時間帯に起こり、太陽の地平高度は12度しかないため、天候による影響が心配されたが、雲一つない快晴の空の下、アンデス山脈を望みながら2分26秒の皆既食を堪能することができた。前日の下見時に吹いていた強風も一切なく、非常に快適な条件だった。


アルゼンチン・ピスマンタで撮影した皆既日食。東西に伸びたコロナが低空のため金色に見え、迫力のある光景を楽しめた(撮影:上山治貴(アストロアーツ))

低空の皆既日食であったことから本影錐の動きもはっきり見ることができ、肉眼でもシャドウバンドが確認された。何回も日食遠征の経験がある参加者からも、「これまでの日食のなかでもベストコンデションで見ることができた」との声が聞かれた。欠けた太陽は、復円することなくアンデス山脈へと沈んでいった。

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