ひところは、プラネタリウムなどと同様に天文台の設置ブームというのがあった。「大きな望遠鏡」というのが珍しかったころは、それだけで話題になったものだけど、今や個人でもン10センチという口径のものを所有していることは珍しくはない。自治体が作ったものなどは、うまく活用されてないものもあるよという噂も聞く。
一方で、さまざまな宿泊施設に併設されたものなどは、ひとつの観光施設という面において活用されているものもあるようだ。
それはともかく、そうした「天文台といえば大学か研究施設にあるもの」だったころを思えば、少なくともハードの面では今は恵まれているといえるだろう。
とくに、国の望遠鏡(ただし国内)よりも大きなものを設置した、兵庫県立西はりま天文台の活躍はめざましい。口径2メートルもの望遠鏡が公開されているというのは、考えてみればすばらしいことだ。
さて、先月号のニュースでも取り上げられているが、その「なゆた望遠鏡」が恒星の二重円盤を発見した……というのが、長々とした前フリ(いやホント、長くてすいません)で、それにからめて「那由多の刻(とき)」という焼酎を紹介しよう。
長期熟成の本格焼酎で、ビンの中で黄金色に輝く液体は、いわゆる焼酎くささもなく、25パーセントというアルコール度ともあいまって、躊躇なくストレートでのどを通過する。
ビンのラベルの模様は、なゆた望遠鏡といくつかの小型望遠鏡がある西はりま天文台公園を表している……わけはないけど、うまいから飲んでみて!