おでんや湯豆腐が恋しい季節がやってきた。飲み星食い月す的には、小さな星型パスタを入れたスープで暖まってはどうだろう。
イタリアには、小さな星という意味の”ステリーネ”(Stelline)というパスタがある。このパスタの大きさは、1つがたったの5ミリほど。一般的に、コンソメスープの浮き実やミネストローネの具材に使われ、スープに浮かぶ小さな星たちは、なんともいえずかわいらしい。
簡単なスープの作り方としては、まずお湯をわかし、固形や顆粒タイプのコンソメを溶かす。塩で味を整え、ゆでたステリーネを加える。それを皿に移し、パセリやパルメザンチーズをふりかければもう出来上がりだ。
さて、天文学的に「小さな星」といえば、つまり「小さな天体」のこと。小さな天体といえば、小惑星や衛星、そして、その小ささゆえに昨年の夏に話題となった、冥王星が思い浮かぶ。
ご存じの通り、去年8月に新しい惑星定義が制定され、太陽系の惑星が8つとなった。冥王星が太陽系の惑星でなくなったというニュースが一機に広がり、全国のプラネタリウムで、冥王星が注目を浴びることになった。
新たに誕生した惑星定義について、日本学術会議の小委員会(正式名称:太陽系天体の名称等に関する検討小委員会)は検討を重ね、見直しと新しい用語の和訳を今年4月に提言した。さらに同委員会は、一般の人々に新しい太陽系天体の概念をよく知ってもらおうと、「新太陽系図 2007」のポスターとリーフレットを作成し、この10月にインターネット上で公開した。((注)「新太陽系図 2007」を利用の際は、必ず利用規約をお読みください)
「新太陽系図 2007」には、おもな太陽系天体のサイズを比較した図が載せられている。この図を見れば、子どもも、冥王星とそのほかの天体との大きさの違いを実感できるだろう。また、太陽系を中心に、空間を10倍ずつ大きくした9つの図からは、太陽系全体の広がりが理解できる構成になっている。
小さな星を浮かべたスープをすすりながら、この「新太陽系図2007」をながめ、太陽系の果てに思いを馳せてみてはどうだろうか。