マーズ・クライメート・オービターからの初画像

【1999年9月13日 NASA today

火星 1999年9月23日火星に到着する予定の マーズ・クライメート・オービター(MCO) からの初画像が届いた。この画像は、MCOの火星カラー撮影装置(MARCI)が初めて撮影したもので、1999年9月7日16:30(世界時)ごろ、火星からおよそ450万キロメートルの距離で撮影された。

MOCは1998年12月11日、Mars Surveyor 98計画 の一環として NASAにより打ち上げられた。この計画では2機の探査機が火星をめざしている。その先鋒がMOC、そして1999年1月3日に打ち上げられたのが マーズ・ポーラー・ランダー(MPL) である。MOCは火星を周回する軌道に入り、MPLは火星表面への軟着陸をめざす。これら2機の探査機は火星初の気象探査機であり、その観測によって今後火星環境の解明が一層進むことが期待されている。

MOCは火星軌道挿入後、超楕円軌道をとり、1999年11月まで空力制動(火星の大気を利用して機体にブレーキをかける航法)の期間に入る。最終的に高度約400kmの円軌道に投入される。火星気候の調査を開始するのは2000年3月の予定。PMIRR(Pressure Modulator Infrared Radiometer )やMARCI(Mars Color Imager)等の観測機器により、1火星年(687日)にわたって火星の気候を調査することになっている。