Ｈ−IIロケット8号機は液体水素タンク内部点検へ

【1999年9月16日 宇宙開発事業団】

前報でお伝えした、9月12日(日)に予定されていた Ｈ−IIロケット8号機の打ち上げは、「液体水素タンクの燃料枯渇検知センサーに見つかった異常」により、打ち上げ延期となった。（発表文）

その後、16日付けで、「打ち上げ延期の経緯及び対策等の検討状況」が発表になった。その後の発表を含めてレポートすると、以下の通りにまとめられる。

  • 第1段の液体水素タンクを開放し、燃料枯渇検知センサーを点検する。
  • 打上げ隊と独立した専門家による「H-IIロケット8号機不具合に係る技術評価チーム」を編成し、評価作業を開始する。

液体水素タンク内部の点検は19日（日）に予定されており、打ち上げ自体はそのさらに後になることから、8号機の打ち上げへのカウントダウン再開は当分の間延期になりそうだ。

今回打ち上げられる衛星は、気象衛星「ひまわり5号」の後継機ということもあり、打ち上げ失敗となれば多方面に影響が出る。打ち上げ延期を悪く捉える報道もあるが、確実な打ち上げこそが最良の選択と考える。
　焦ることなく、確実に「ひまわり」に続く『宙（そら）に浮かぶ花』を咲かせてほしい。

アストロアーツでは、打ち上げの期日が決まり次第、随時天文ニュースとして続報を掲載していく予定である。

参考： 打上げ速報 Ｈ-ＩＩ８号機（宇宙開発事業団）
　 おしらせ 最新情報： H-IIロケット8号機/運輸多目的衛星(MTSAT)の打上げ
　 運輸多目的衛星(MTSAT)愛称募集（運輸省）