ハッブル・ヘリテージプロジェクト1周年
【1999年10月7日 Space Science Update (NASA, STScI)】
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した美しい画像をまとめて後世に残そうという ハッブル・ヘリテージプロジェクトが満1周年を迎えたのを受けて、これまでに撮影された4枚の星雲の画像が選定され、公開された。
これらの画像はハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている広視野惑星カメラ2によるもので、Herbig-Haro 32、NGC 2261、NGC 2346、NGC 2440の4画像。いずれも私たちの銀河系内に位置する星の周囲にあるガスやダストによる星雲である。このうち上の2枚は誕生したばかりの、若い星のまわりに広がる星雲なのに対し、下の2枚は今まさにその生涯を終えようとしている星から放出されたガスによる星雲である。
驚くべきことに、これらの星は誕生と終焉というまったく正反対の進化段階にあるにもかかわらず、星の両極からガスが放出され、双曲ガス流を形成しているという点においては共通の性質をもっているといえる。一見しただけでは、どちらが星の誕生なのか終焉なのか、わかりかねるのではないだろうか。
参照:ニュースソース・STScI-PRC99-35-38, Oct 7, 1999 プレスリリース