小惑星をまわる衛星

【1999年10月7日 NASA TodayNature

ハワイ・マウナケア山にある 「カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡」が「ユージニア(Eugenia)」と呼ばれる小惑星に小さな衛星が回っているのを発見した。小惑星に衛星がまわっているのを見つけたのは、木星探査機「ガリレオ」が1993年、小惑星アイダに「ダクティル」を発見して以来2度目で、地上からは初めて。名前はまだ未定。

小惑星をまわる衛星
中心にあるのが小惑星ユージニア。これをまわる
小さな衛星の合成イメージと軌道が示されている。

この衛星は今年3月に IAU Circular 7129で報告され、英国の科学雑誌 Natureの10月7日号でその詳細がまとめられた。S/1998 (45) 1と命名されたこの衛星は直径がおよそ13kmで、小惑星ユージニアのまわりを4.7日の周期で公転している。その軌道半径は約1190km。ユージニア自体の直径は約215kmで、火星と木星の間にある小惑星帯の中をまわる天体だ。

これらの値から見積もられるユージニアの平均密度は1立方センチメートルあたり1.2グラムと推定されており、このことからユージニアはラフに積み重ねられた煉瓦のような構造をしているか、または内部のほとんどが水の氷でできていると考えられている。

ニュースソース:
Nature Science Update Thursday 7 October 1999
NASA News - October 6, 1999
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