串田麗樹さんも超新星発見
【1999年12月16日 国立天文台・天文ニュース(314)】
山梨県の串田麗樹(くしだれいき)さんも超新星を発見しました。 11月の青木さん(天文ニュース305)、今月4日の高見沢さん(天文ニュース312)に続く超新星発見の快挙です。 このところ、日本人による超新星の発見が引き続いています。
八ヶ岳南麓天文台の串田さんは、CCDをつけた口径40センチの反射望遠鏡による観測で、12月10日早朝(日本時間)、おおぐま座ミュー星のすぐ近くにある銀河NGC3184に、14.5等の明るい超新星が出現しているのを発見しました。 発見は中野主一氏によってただちに国際天文学連合に通知され、この超新星にはSN 1999 giの符号が与えられました。 これは高見沢さんが発見したSN 1999 gh に続く符号で、今年になって189個目の超新星です。 また、串田さんにとっては8個目の超新星発見で、今年2月のSN 1999 aa 以来のことになります。
なお、今回の超新星 SN 1999 gi の精密位置は
赤経 10時15分16.66秒 赤緯 +41゚26' 28.2" (2000.0)
と測定されています。 これは母銀河NGC3184の中心から西に3.5"、北に60.5"寄ったところです。
SN 1999 giの位置
ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)のジャ(Jha,S)らがホイップル天文台の口径1.5メートル望遠鏡で12月10日に撮影したスペクトルによると、SN 1999 gi はタイプIIの超新星で、まだ爆発初期の段階にあるということです。
参照 IAUC 7329(Dec.10,1999).