ミールに向け無人補給船が出発
【2000年4月27日 SpaceDaily (2000/4/26)】
ロシアは日本時間26日午前5時8分、宇宙ステーション・ミールに向けた無人補給船プログレス M1-2をカザフスタンのバイコヌール宇宙基地からソユーズ・ロケットにより無事打ち上げた。この補給船は日本時間28日午前中にはミールとドッキングする予定。
積載貨物は燃料、食料、水、予備酸素、その他現在ミールに滞在中の2人の宇宙飛行士が必要とする補給品で、総計2.5トンほど。
史上初の100%民間出資による有人宇宙飛行に臨んでいるSergei Zalyotin氏およびAlexander Kaleri氏の両宇宙飛行士がミールに乗り込んでから3周間が経過した。今回はミールへの28回目の有人飛行だ。ミールは1999年8月からは無人となっていて、小さいながら空気漏れも続いていた。
副フライト・チーフのVictor Blagov氏によると、宇宙飛行氏らは空気漏れの個所のひとつを発見したが、問題は空気漏れよりも、ミールの降下という。今年の活発な太陽活動の影響もあって、ミールはかなりの早さで高度を失っており、また120トンもあるミールを上昇させるのには多くの燃料が必要となる。
今のところ、軌道修正は正常に行なわれており、1回の軌道修正で2〜3kmずつ上昇している。
現在のミールの軌道は、最高高度353km、最低高度329.4kmだが、初期のミールは400km前後の高度にあった。
なお、国際宇宙ステーション(ISS)建設がひどく遅れているにもかかわらず、ロシアがミールを廃棄する計画を撤回し、ミールのために新たに資金をつぎ込んでいることに対して、米国は激しく非難している。