明け方に見え始めたリニア彗星(C/1999 S4)
【2000年5月8日】
1999年9月27日、リンカーン研究所チームによって発見されたリニア彗星(C/1999 S4)が明け方の空で見られるようになった。
3月下旬以降は太陽に近い方向にあり観測はできなかったが、埼玉県上尾市の門田健一氏は、5月5日の早朝、北東の低空に姿を現わしたリニア彗星の再観測に成功した。観測時の高度は約4度で、大気の影響を受け、淡い尾は見られなかったが、13等級のしっかりした姿が確認できた。3月下旬の明るさは14等級であったが、1等級ほど増光している。
リニア彗星は、7月下旬に地球から0.37天文単位まで接近し、双眼鏡で見えるほどまで明るくなることが期待されている。
今後は明け方の北東の空でしだいに地平高度を上げ、観測条件も良くなる。太陽に近づきつつあるリニア彗星がどんな光度変化を見せるのか注目したい。
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