マーズ・グローバル・サーベイヤーが活動を再開

【2000年7月19日 MGS MOC Release No. MOC2-246 (2000/7/16)

一時的に活動を休止していたNASAの火星周回探査機「マーズ・グローバル・サーベイヤー(MGS)」が再び活動を開始した。

MGSがとらえた左は南半球の「Hesperia Planum」と呼ばれる領域の一角
Hesperia Planum
MGSがとらえた「Noachis Terra」と呼ばれる領域の一角
Noachis Terra

火星と地球の位置関係には26か月という周期がある。26か月周期で地球と火星は接近し、このときが火星探査機を打ち上げる良い機会となる。同じく26か月周期で地球と火星は最も離れ、このときは地球から見ると火星は太陽のほぼ真後ろに位置することになるため、地球と火星の間での通信ができなくなる。そしてこの6月末〜7月初めにかけてが、地球と火星が最も離れる時期にあたったため、現在火星を周回探査中のMGSと地球との通信が一時的に出来なくなり、MGSは活動を休止していた。

6月21日からスイッチを切られていたMGSの「火星軌道カメラ」だが、7月13日には再びスイッチが入れられ、7月15日には新たな画像が地球に届けられた。上の2枚の画像は、そのときに届けられた高解像度画像だ。左は南半球の「Hesperia Planum」と呼ばれる領域の一角(南緯32.8度, 西経243.2度)で、散在するクレーターをとらえている。世界時2000年7月14日8時35分の撮影。右は同じく南半球の「Noachis Terra」と呼ばれる領域の一角(南緯32.9度, 西経357.6度)で、大きなクレーターの北東側の縁をとらえている。世界時2000年7月14日16時26分の撮影。両画像とも幅3kmの領域をとらえており、原寸画像での解像度は画素あたり6メートル。太陽光は画像左上から。

高解像度画像はリンク先を参照されたい。


画像提供:  NASA / JPL / Malin Space Science Systems