太陽風の物質サンプル回収探査機の打ち上げ準備が進む
【2000年10月16日 Science@NASA (2000.10.12)】
NASAの「ジェネシス(Genesis)」探査機の打ち上げ準備が進んでいる。この探査機は、地球の磁気圏の外において太陽からの放出物質である太陽風の物質サンプルを収集し、地球に届ける初めての探査機である。最近になって最後の機器が完成し、いよいよ打ち上げ準備も大詰めを迎えている。打ち上げは2001年2月、サンプルの入ったカプセルを地球に届けるのは2003年を予定している。
太陽の外層部は、太陽系の原料となった原始惑星系星雲とほぼ同じ成分になっていると考えられている。その外層部からの放出物質を回収するこの計画により、太陽に関するより深い理解や、太陽系の起源についての重要な情報が得られると期待されている。そして計画名の「ジェネシス」は「起源」の意味だ。
なお、サンプルの入ったカプセルはパラフォイル(翼型パラシュート)で空中を滑空中にヘリコプターで回収される。これは、サンプルが地球の物質で汚染される可能性を確実に回避するためだ。
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