北海道に赤いオーロラが出現 4月に続き今年2度目

【2000年11月15日】

2000年11月7日未明、北海道で赤い低緯度オーロラが観測された。観測に成功したのは、北海道陸別町にある名古屋大学太陽地球環境研究所の陸別総合観測室。同研究所によると、このオーロラは11月6日から続いていた磁気嵐に伴なうもので、7日の午前0時〜午前5時にかけ北の空に観測された。観測データによるとこのオーロラの最大の明るさは午前5時の時点での約2.2kR (キロレイリー、明るさの単位) だったが、夜明けが近づいたため観測は午前5時をもって打ち切られており、その後さらに明るくなった可能性がある。

なお、今回のオーロラは残念ながら肉眼では見えないものであった。肉眼で観測可能な赤いオーロラの明るさはおおざっぱにいって10kR程度であるが、今回のものはそれには遠く及ばない。

上記リンク先にて、魚眼レンズによる観測画像 (動画) などの観測データが見られるので、参照していただきたい。

それから、同様のオーロラが2000年4月6日〜7日にも北海道の北の空に出現している。そのとき観測された最大の明るさは約4.2kRで、なんとか肉眼でも見えるレベルであった。さらにそれ以前となると、1992年5月10日までさかのぼることになる。

2000年に入って2度も北海道で本格的な低緯度オーロラが観測されたのは、2000年中盤に11年周期の太陽活動がピークを迎えたことに伴なってのことだ。今後しばらくは、北海道で再び低緯度オーロラが観測できる可能性が高いと思われる。

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