NASA、2基のケック10メートル望遠鏡による光学干渉実験に成功
【2001年3月23日 Science@NASA (2001.03.15)】
NASAは、3月12日の晩 (現地時間)、ハワイ・マウナケア山頂に2基セットで設置した口径10メートルの「ケック望遠鏡」による光学干渉実験に初めて成功した。
この観測では、「やまねこ座」にある微光星「HD61294」を対象とし、2基の望遠鏡により受光された恒星の光を、地下トンネルを通じて重ね合わせ、干渉させることに成功した。大気の揺らぎによる悪影響をキャンセルするため、「補償光学装置」も用いられた。
この「ケック干渉計 (Keck Interferometer)」では、85メートル望遠鏡に匹敵する角分解能が得られると期待されており、最終的には系外惑星の直接検出を目標としている。テストは今後数か月続けられる。
「ケック干渉計プロジェクト」は、銀河や恒星、惑星、そして生命の起源を探ろうというNASAの「オリジン計画」の一環である。
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