小惑星2002 NT7、2019年に地球に衝突?
【2002年7月26日 BBC NEWS】
今月9日にアメリカ・ニューメキシコ州のリニア天文台の自動観測によって発見された小惑星2002 NT7が、ひょっとすると2019年2月1日に地球に衝突するかもしれないと報道された。
この小惑星は、太陽の周りを2.3年ほどの周期で公転している。明るさの観測から大きさが2km程度と推定されており、万が一衝突すれば大陸が一つなくなったり地球規模での気候変動をもたらしたりする大惨事を引き起こすということだ。最近、地球に異常接近する小惑星の存在は多く知られるようになってきたが、実際に衝突する可能性があるものとしてはこれまで発見されているものの中でもっとも可能性が高いということである(それでも確率は数百万分の1という値である)。
今後、より多くの観測を重ねることで、地球への衝突の確率の精度が高まるはずだ。今回の発表も、世界の天文台がより多くの精密な観測を行なうためのもので、ことさら衝突の危険性をあおるものではない。現在までに計算されている軌道要素は以下のとおり。観測期間が短いために数値は改良される可能性がある(角度に関する要素はすべて2000.0年分点)。
軌道長半径(a) | 1.7390790 AU |
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離心率(e) | 0.5301932 |
近日点引数(ω) | 300.56516° |
昇交点黄経(Ω) | 132.17274° |
軌道傾斜角(i) | 42.37901° |
元期(Epoch) | 2002年5月6.0日 |
平均近点角(M) | 271.40365° |