串田麗樹さん、12個目の超新星を発見
【2003年1月15日 国立天文台・天文ニュース(611)】1月16日更新
山梨県、八ケ岳南麓天文台の串田麗樹(くしだれいき)さんは、1月12日(日本時)、「おおぐま座」の東・りょうけん座との境界に近い銀河NGC4157に、16.3等の超新星を発見しました。これは口径40センチのシュミット・カセグレン望遠鏡とCCDによる発見です。
この発見は洲本市の中野主一(なかのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合へ報告されました。
これより前、アメリカのパケット(T. Puckett)さんとニュートン(J. Newton)さんの2人は、ジョージア州にあるパケット観測所の口径60センチメートルの自動捜索望遠鏡により、16.7等級の明るさとして発見されていました。
この超新星の位置(パケット観測所)は、
赤経 12時10分57.72秒 赤緯 +50度28分31.8 秒 (2000.0) NGC4157周辺の概略星図
で、銀河中心から西に65.47秒、北に32.1秒の位置にあります。
この超新星は、独立発見を含めると、串田麗樹さんが発見した12個目のもので、2002年9月にNGC1309銀河に出現したSN 2002fk以来(天文ニュース(581))のことになります。
(16日更新分)
串田さんがこれまで独立に発見された超新星は以下の通りです。
SN 1991bg、SN 1994I、SN 1994ak、SN 1995D、SN 1996bu、SN 1997E、SN 1999aa、SN 1999gi、SN 2002cr、SN 2002db 、SN 2002fk
IAUC 8048(2003 January 15)によると、この超新星の呼称はSN 2003Jになり、岡山県の美星天文台の観測から、タイプII型の超新星であるということが判りました。