太陽系外縁部に今までで最大の小惑星発見か

【2004年2月24日 CALTECH Press Release

カリフォルニア工科大学とエール大学の惑星科学の専門家が、2月17日夜、太陽系外縁部に新しい小惑星を発見した。現在知られているもっとも大きな小惑星は、クワイワー(Quaoar、小惑星番号50000)と呼ばれるカイパーベルト天体2002 LM60だが、同じ研究プログラムで今回発見された2004 DWという天体は、どうやらクワイワーよりも大きく、海王星以遠では冥王星に次ぐ大きさの天体になりそうだ。

この新しい天体は、特にピンポイントで観測されていたわけではなく、まだ正式な名前も与えられていない。24日現在では、1951年までさかのぼった観測データが得られている。その軌道要素によれば、軌道長半径はおよそ40天文単位で冥王星と同程度、公転周期は約250年と見積もられている。

2004 DWの軌道の傾きは黄道面に対して20度にも達しており、17度の傾きを持つ冥王星よりもさらに大きい。また、天体サイズについてもよくわかっていない。クワイワーの明るさとの比較から推測される大きさは直径1400km程度(冥王星は2300km程度)とされている。ハッブル宇宙望遠鏡やスピッツァー宇宙赤外線望遠鏡の観測により、より正確な値が求められると期待されている。

専門家によれば、今後さらに遠い位置に隠れた大きな天体が発見されるのは時間の問題だということだ。発見されれば、太陽系の外側についてわれわれの持っているイメージも大きく変わるだろう。

なお、2004 DWは現在うみへび座にあり、明るさは19等級前後である。

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