【投稿画像集】ブラッドフィールド彗星
【2004年4月24日 アストロアーツ】 4月25日更新
明け方の東の低空にブラッドフィールド彗星(C/2004 F4)が見えている。明るさは4等級ほどで、同じく東の空に見えているリニア彗星(C/2002 T7)よりも尾がよく見えるとの報告が多いようだ。今後ブラッドフィールド彗星は急激に暗くなっていくので、ぜひ早めに見ておこう。星図や位置推算表は、13日付けニュース「明るい新彗星(ブラッドフィールド彗星 C/2004 F4)の発見〜彗星ラッシュに〜」を参考にしていただきたい。26日早朝のタイバー彗星(C/2003 T3)との大接近もお見逃しなく。
投稿画像をお送りいただいたので以下に紹介しよう。
(4月25日公開分)
- 撮影者:
- 田中 智
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時44分、露出 14秒
- 撮影地:
- 山梨県大泉村
- 撮影機材等:
- ニコン FE、ニッコール 50mm F1.4→1.4と2の中間に設定、フジフイルム スペリア ヴィーナス800
- 撮影者コメント:
「スゴイゾ!ブラッドフィールド!大バケだ!ショボイぞリニア、ターボを利かせろ!」これが私の率直な感想です。
季節はずれの冬型気圧配置が透明度の良い空をプレゼントしてくれた。ブラッドフィールドを7×50の単眼鏡でさがす。すぐに、まっすぐに伸びた尾を発見!現像をしてみてビックリ、きれいで長い尾は「池谷・関彗星」を彷彿させるものだ(太陽に接近する軌道をとると言われるブラッドフールド、こいつもクロイツ属なのか?)。
- 撮影者:
- 下条 博美
- 撮影日時:
- (1枚目)2004年4月25日 3時35分、露出 61秒
- (2枚目)2004年4月25日 3時37分、露出 32秒
- (3枚目)2004年4月25日 3時50分、露出 11秒
- 撮影地:
- 栃木県烏山町国見
- 撮影機材等:
- (1、2枚目)ペンタックス 100SDUF II、富士写真フイルム FinePix S2 Pro(ISO 1600、Fine3024)
- (3枚目)AFニッコール 24mm F2.8開放、富士写真フイルム FinePix S2 Pro(ISO 1600、Fine4256)
- (共通機材)タカハシ P-2Z赤道儀にて自動追尾
- Photoshopにて画像処理
- 撮影者コメント(抜粋):
予想光度が5.2等とあったので、T7(リニア彗星)のこともあって期待もせず望遠鏡のファインダーで探す。1〜2分ぐらい探したでしょうか。薄明も進んでいたので見つからないかと諦めかけた時…。山の稜線に垂直に立つ、サーチライトのような明かりが目に飛び込んできました。直後、T7とは比べ物にならない程明るく輝いたコマが昇ってきました。光度は3.5等前後か。尾も10度ほどはあったでしょうか。観測を始めてから、撮影の限界までわずか20分。あっという間の出来事でした。空が赤く染まり始めても、望遠鏡の視野内ではいつまでも見えていました。
- 撮影者:
- 北澤 直樹
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時56分、露出 1分
- 撮影地:
- 埼玉県比企郡都幾川村 刈場坂峠
- 撮影機材等:
- オリンパス OM1、ズイコー 200mm F4開放、フジカラー スペリア400、ケンコー スカイメモRにて自動ガイド
- DP店にて電子ネガに変換
- 撮影者:
- 和光 久
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 4時13分6秒、露出 20秒 + 15秒×2コマ + 10秒×3コマ
- 撮影地:
- 長野県原村 八ヶ岳自然文化園(W彗星直前!デジカメで迎え撃て!彗星撮影対策応援観望会!にて撮影)
- 撮影機材等:
- ビクセン R200SS(F4)、コマコレクタ使用、富士写真フイルム FinePix S2 Pro(ISO 800、ホワイトバランス:オート)、ビクセン GPD赤道儀 + ノブオ電子 ピクシス、S2専用シューティングソフトウエア、PowerBookG4/1G、MacOS X10.2.8にてリモート撮影
- コンポジット後に強調処理とグレースケール化、階調反転処理にレベル補正
- 撮影者コメント(抜粋):
観望会での講習会後、夜半過ぎに他の対象などを撮影開始。
薄明開始後の4時過ぎ、ブラッドフィールド彗星はまだ葉が伸びていない木立越しの撮影となりました。PCからの制御により、ディスプレイにリアルタイムで表示される撮影結果を見て状況を確認、露出時間を変更しながらの連続撮影となりました。
撮影条件としては普通ならシャッターを切らないような空の明るさで双眼鏡などを使っても尾の存在は確認できませんでしたが、コンポジット後の処理で尾を浮き上がらせる事ができました。
- 撮影者:
- 大島 修
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時53分、露出 30秒×6枚
- 撮影地:
- 群馬県新田町
- 撮影機材等:
- CST製反射望遠鏡(D=25cm F7.6)ビットラン BJ-41C
- 加算平均した後、デジタル現像→アンシャープ→トーンカーブ補正
- 撮影者コメント:
低空なのでシンチレーションが悪くてなかなか細部がつかめません。それにしても、二つの大彗星があるので、「二兎を追う者は、一兎をも得ず」になってしまいそうです。
- 撮影者:
- 森田 宏明
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時47分、露出 6秒
- 撮影地:
- 千葉県九十九里町
- 撮影機材等:
- キヤノン EF 50mm F1.8→2、キヤノン EOS Kiss Digital(ISO 400、モード:JPEG L)、固定撮影
- 自動レベル補正
- 撮影者コメント:
千葉県の九十九里浜で撮影しました。水平線からほとんど垂直に伸びている尾が印象的で5cm 10倍の双眼鏡の視野の半分位あったように感じました。ちょうど30年前の3月に、ブラッドフィールド氏の2番目の彗星(C/1974 C1)を見たことを思い出し、長い間活躍され続けていることを改めて痛感しました。
- 撮影者:
- 林 伸彦
- 撮影日時:
- (1枚目)2004年4月25日 4時16分19秒
- (2枚目)2004年4月25日 4時21分17秒
- (3枚目)2004年4月25日 4時26分22秒
- 露出 各60秒
- 撮影地:
- 宮崎県 五ヶ瀬ハイランドスキー場
- 撮影機材等:
- キヤノン EF 28mm F2.8開放、キヤノン EOS Kiss Digital(ISO 1600)、タカハシ スペースボーイにて自動追尾
- 撮影者コメント:
ブラッドフィールド彗星は思った以上に尾が長く久々の感動ものでした。ブラッドフィールド彗星のみの画像にM31が写っていますのでその大きさが分かると思います。当日は地平線近くは薄雲がかかっていましたが、どうにか捉えることができています。
- 撮影者:
- 甲斐 雅一
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時36分、39分、露出 各2分
- 撮影地:
- 茨城県稲敷郡美浦村
- 撮影機材等:
- 反射望遠鏡(D=16cm F4.8)、富士写真フイルム FinePix S2 Pro(ISO 400)
- Photoshopで2コマ加算平均処理等
- 撮影者コメント:
太陽離角は約20度、光度は約4等級、仰角は約4度、しかも薄明中の撮影でした。双眼鏡を通しては、まっすぐ伸びる5度以上の尾を楽に確認できました。2年前の「池谷・張彗星」に似た印象を受けました。
右は、左の反転画像です。
- 撮影者:
- 小山 弘宣
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時50分、露出 15秒
- 撮影地:
- 群馬県 榛名山
- 撮影機材等:
- シグマ 28mm F1.8→2、富士写真フイルム FinePix S2 Pro
- 撮影者コメント:
ブラッドフィード彗星の尾は見事でした!矢印の先にリニアも写っています。
- 撮影者:
- 中村 正之(「夢集団・星とロマンを語る会」代表)
- 撮影日時:
- (1枚目)2004年4月25日 3時30分、露出 2分
- (2枚目)2004年4月25日 3時35分、露出 1分
- 撮影地:
- 栃木県黒羽町
- 撮影機材等:
- ニコン FE、フジカラー SUPERIA Zoom Master 800、電動追尾
- (1枚目)85mm F1.4→2.8、(2枚目)50mm F1.4→2
- 撮影者コメント:
ブラッドフィールド彗星は大化けしています!!双眼鏡で見た姿は、百武彗星を思い出させます。リニア彗星もそれなりに写ってはいるのですが、比べると小さいですね。標準レンズで両彗星をキャッチできました。
- 撮影者:
- 渡辺 裕之
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 4時9分、露出 9秒
- 撮影地:
- 岐阜県不破郡垂井町
- 撮影機材等:
- 50mm F2.8、キヤノン EOS Kiss Digital(ISO 800)
- 撮影者コメント:
リニア彗星を見たくて、何日か通いましたが、雲が多くて見ることができていませんでした。前日ブラッドフィールド彗星の記事を見て、ダメモトで撮ったら以外に尾が長く感激。リニアも同じ時に撮りましたがうまく撮れませんでした。
- 撮影者:
- 米山 誠一
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時54分〜56分、露出 30秒×3枚コンポジット
- 撮影地:
- 神奈川県横浜市金沢区
- 撮影機材等:
- 望遠鏡(D=20cm fl=800mm)、キヤノン EOS 10D(ISO 800相当、ホワイトバランス:太陽光)、直焦点撮影
- ステライメージにて3072×2048pixelsの3画像をコンポジット、トーンカーブ補正後リサイズ&トリミング
- 撮影者コメント:
彗星を探すのに手間取り、薄明が進みバックが明るくなりましたが、尾も1度以上が写りました。
- 撮影者:
- 久保庭 敦男
- 撮影日時:
- (1枚目)2004年4月25日 3時22分20秒、露出 5分
- (2枚目)2004年4月25日 3時43分40秒、露出 2分30秒
- 撮影地:
- 茨城県稲敷郡美浦村
- 撮影機材等:
- ニコン COOLPIX5000(ISO 100、ホワイトバランス:自動、ノイズリダクション:On、TIFF撮影)、タカハシ EM-200にて自動追尾
- (1枚目)ズーム:広角側 F2.8、(2枚目)ズーム:中くらい F3.4
- 画像処理、トリミング
- 撮影者コメント:
ようやくブラッドフィールド彗星を見ることができました。双眼鏡視野をはみ出す尾の長さに感激です。2枚目では高度がほぼ同じリニア彗星と一緒に写しました。リニアの尾は短くてはっきり見えません(マーカーを入れませんのでどこに写っているか探してみてください)。なお蛇足ながら両写真の左方にあるのはアンドロメダ銀河です。
- 撮影者:
- 北岡 修
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 3時59分、露出 20秒 + 15秒の2枚コンポジット
- 撮影地:
- 神奈川県横須賀市
- 撮影機材等:
- Ai NIKKOR 35mm F2→4、富士写真フイルム FinePix S2 Pro(ISO 400)、ビクセン SXW赤道儀にて自動追尾
- ステライメージ4、Photoshop6.0にて処理
- 撮影者コメント:
今朝は冬のような抜ける空で、高度の低い二大彗星を撮影するには好条件でした。ブラッドフィールド彗星の長い尾が大変に印象的です。それにしてもリニア&ニートの前に同一視野に二つの肉眼彗星が写るとは驚きです。私達は幸運ですね。
- 撮影者:
- 廣田 康幸
- 撮影日時:
- 2004年4月25日、露出 63秒
- 撮影地:
- 山梨県大泉村
- 撮影機材等:
- キヤノン EF 85mm F1.8→2.8、キヤノン EOS Kiss Digital(ISO 800、RAWモード)、ケンコー スカイメモRにて電動追尾
- Photoshop7.0にて画像処理
- 撮影者コメント:
観測準備中に突風でスカイメモRごとカメラを倒され、EF 35mm F2が大破してしまいかなり凹んでましたが、ブラッドフィールド彗星が、こんなに凄い姿を魅せてくれたので、すっかり気分は回復しました。しかし、肝心のリニア彗星が元気がなくて気がかりです。
- 撮影者:
- 中島 尚
- 撮影日時:
- 2004年4月25日 4時30分、露出 30秒
- 撮影地:
- 熊本県下益城郡城南町
- 撮影機材等:
- 180mm F2.8、ニコン D70(ISO 800)
- 撮影者コメント:
リニアよりずっと立派です。よく写ります!
(4月24日公開分)
- 撮影者:
- 工藤 哲生
- 撮影日時:
- (1枚目)2004年4月24日 4時35分、露出 1分
- (2枚目)2004年4月24日 4時10分ごろ、露出 1分
- 撮影地:
- 熊本県 旭志村鞍岳
- 撮影機材等:
- 35mm F2.8、キヤノン EOS Kiss Digital(ISO 400)
- 明るさとコントラストを調整
- 撮影者コメント:
低空の透明度が悪く、阿蘇北外輪でいくつか場所を変え、旭志村鞍岳で撮影しました。リニアは双眼鏡で何とか見ることができたのでその方向で撮影し確認もその場でしましたが、ブラッドフィールドはまったく分からず、おおむねの方向で数枚撮影しました。確認画面でも写っているとは思いませんでしたが、帰宅後薄明画像を暗くしてみたところ、ものすごくよく写っていたので他の画像も調べたところ雲の中から尾がのびていて驚きました。アンドロメダのαの近くまでのびているようです。
- 撮影者:
- 加藤 保美
- 撮影日時:
- 2004年4月24日 3時56分、露出 10秒
- 撮影地:
- 埼玉県比企郡鳩山町 銀河の丘
- 撮影機材等:
- ニコン 50mm F2.8、キヤノン EOS Kiss Digital
- 撮影者コメント:
尾がまっすぐ上に向いているため、リニア彗星よりもよく写りました。
- 撮影者:
- 寺嶋 博
- 撮影日時:
- 2004年4月24日 4時0分、露出 2分
- 撮影地:
- 長野県小海町
- 撮影機材等:
- Ai-S Nikkor 105mm F2.5→4、ニコン D70(ISO 200、RAWモード、ホワイトバランス:オート、NR:ON)、リモコンML-L3使用、ビクセン GPガイドパックにて恒星時追尾
- NikonCapture4にてRAW現像処理(輪郭強調:しない、彩度設定:ノーマル、階調補正:コントラストやや強め、カラー設定:モードIIIa)、ステライメージ4およびPhotoshopにて画像処理
- 撮影者コメント:
新彗星がなかなか立派な姿で明け方の東天に見え始めました。頭部はそれほど明るくなく、リニア彗星の方が目立っていましたが、尾は口径5cmの双眼鏡で約1度伸びているのが確認でき、リニアよりはっきり見えました。画像では3度以上伸びているのがわかります。真冬並みの寒波襲来で、気温-5度という環境下での撮影でした。
- 撮影者:
- 茂木 弘光
- 撮影日時:
- 2004年4月24日 4時5分、露出 7秒×6枚、2×2ビニング
- 撮影地:
- 群馬県太田市
- 撮影機材等:
- 笠井 メタルドブ250鏡筒(D=25cm F5)、ビットラン BJ-32L、タカハシ NJP
- ステライメージ3でコンポジット、デジタル現像、擬似カラー処理
- 撮影者コメント:
撮影の合間に7×50の双眼鏡で見ていましたが、リニア彗星より尾がよく見えました。