触角銀河NGC 4038に明るい超新星が出現

【2004年12月17日 VSOLJニュース(133)】

(著者:山岡均さん(九大理))

からす座のNGC 4038は、NGC 4039と衝突して、まるで虫の触角のような2本の尾を伸ばしている銀河で、触角銀河、アンテナ銀河などの愛称で親しまれています。この触角銀河に、明るい超新星が発見されました。

超新星を発見したのは、南アフリカのアマチュア天文家のモナード(L.A.G. Monard)さんです。発見時である12月12.076日(世界時)には14.9等級で、4日後の16.015日には14.6等級に増光していました。おそらく爆発後間もないものと思われます。

超新星の位置は以下のとおりです。ペアの北側のNGC 4038の西の腕のところになります。

赤経  12時01分50.37秒
赤緯 -18度52分12.7秒  (2000.0年分点)
NGC 4038周辺の星図

爆発前の画像では、この位置には明るい星団らしきものが見られます。ハッブル宇宙望遠鏡やすばる望遠鏡でも、この銀河はたびたび観測されていますので、爆発前の天体のようすが詳細に調べられるものと期待されます。今後の追観測によるタイプ決定、光度変化のようすが注目です。

<参照>

  • IAUC 8454: SUPERNOVAE 2004gt, 2004gu, 2004gv (2004 Dec. 16)

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