彗星探査機ディープ・インパクト打ち上げ成功、順調に飛行中

更新日:2005/06/29

【2005年1月16日 NASA News Releases / JPL Press Releases

NASAの彗星探査機ディープ・インパクトが、1月12日にアメリカ・フロリダ州ケープ・カナベラル空軍基地から打ち上げられ、順調な飛行を続けている。

(彗星探査機ディープ・インパクト打ち上げの画像) (クレーターがつくる瞬間の想像図)

(上)彗星探査機ディープ・インパクトの打ち上げの様子、(下)クレーターが作られる瞬間の想像図。ともにクリックで拡大(提供:NASA)

ディープ・インパクトは、観測を行うフライバイ機と、彗星の核に向けて時速37000kmの銅の弾丸(重量370kg)を撃ち込むインパクターという部分とで構成されている。弾丸を撃ち込んで彗星表面に作られるクレーターは直径数百メートル、深さ数十メートルと推測されており、その深さや直径の計測、さらには彗星内部から現れる新鮮な物質の撮影、衝撃の影響などの観測がフライバイ機によって行われる。さらに、ハッブル宇宙望遠鏡、スピッツァー宇宙赤外線望遠鏡、チャンドラX線観測衛星、地上の望遠鏡からも観測されることになっている。

ディープ・インパクトは今後43億kmの距離を旅したのち、今年7月4日には目標であるテンペル彗星(9P/Tempel)に到達する予定だ。彗星は、われわれの住む太陽系の形成と進化に関する情報を詰め込んだ、いわばタイムカプセルのようなものだと考えられており、今回の計画によって、太陽系初期の物質に関する重要な情報が得られると期待されている。

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