国立天文台 4次元デジタル宇宙プロジェクト制作コンテンツのWeb配信
【2005年1月29日 国立天文台 アストロ・トピックス(77)】
国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト(代表:観山正見(みやましょうけん))は、2005年2月1日より「4次元デジタル宇宙プロジェクトで制作した宇宙に関する映像とソフトウエアのリリース」を開始します。
今回リリースするコンテンツは家庭用パソコンで見るためのもので、立体視はできません。
4次元デジタル宇宙プロジェクト(通称:4D2U)は、空間的にも時間的にも膨大で実感しにくい宇宙を、観測や計算機シミュレーションによって得られたデジタルデータを基に再構築し、それを立体映像に表現することで宇宙の理解を進める開発研究です。
今回Web上で公開されるコンテンツは、「宇宙の大規模構造の形成」、「火星探検」のシミュレーションムービー2本(WindowsやMacなどのOS依存なし)と4次元デジタル宇宙ビューワ「ミタカ(軽量版)」(Windowsのみ対応)です。
「宇宙の大規模構造の形成」は、スーパーコンピュータによる、宇宙の大規模構造の形成のシミュレーションで、ダークマターの密度ゆらぎから銀河団、超銀河団などの宇宙の大規模構造が形成されていく様子を見ることができます。
「火星探検」では、探査機マーズ・グローバル・サーベーヤーの地形データを使い火星の表面地形を精密に再現。火星表面を遊覧飛行しながら火星の名所を楽しむことができます。
4次元デジタル宇宙ビューワ「ミタカ(軽量版)」は、通常、国立天文台4次元デジタル宇宙シアターで用いている宇宙の階層構造間(太陽系、太陽近傍恒星、銀河系および宇宙の大規模構造)を連続的に自由に旅することができるソフトウエアの軽量版です。マニュアルが付属していますが、操作にはある程度の熟練が必要になります。
今回のWeb公開コンテンツは個人利用に限ります。詳しくはリリース WEBの使用条件を参照してください。
さらに4D2Uプロジェクトでは、3月にWEBをリニューアルし、「Flash版ミタカ」を公開予定です。これではダウンロードせずに、WEB 上でインタラクティブに4次元 デジタル宇宙を楽しむことができます。また、シミュレーションムービーも今後、月1〜2本のペースで新しいコンテンツをリリースする予定です。