北海道の佐野康男さん、超新星2005glを独立発見

【2005年10月14日 VSOLJニュース(146) / 国立天文台 アストロ・トピックス(152)

(VSOLJニュース)

(著者:山岡均さん(九大理))

北海道名寄市で活躍されている超新星捜索者の佐野康男(さのやすお)さんが、アンドロメダ座の棒渦巻銀河NGC 266に超新星2005glを独立発見されました。佐野さんの超新星発見は、超新星1997ef、超新星2002anに続いて3個目です。

この超新星を世界で最初にとらえたのは、10月5.18日(世界時、以下同様)にアメリカのT. Puckettさんのグループが撮影した画像で、そのときの明るさは18.2等でした。佐野さんが12.57日にとらえたときには16.7等ほどに増光していました。(山梨県の串田嘉男さん測定による)超新星の位置は以下の通りです。

赤経  0時49分50.12秒
赤緯 +32度16分56.1秒(2000年分点)
(NGC 266銀河の中心から東に30秒角、北に17秒角ほどのところにあたります。)
超新星2005gl周辺の星図

(佐野康男さんによる超新星2005glの発見画像)

佐野康男さんによる超新星2005glの発見画像。(提供:佐野康男氏)クリックで拡大

渦巻銀河に多い大質量星の最期の姿である、重力崩壊型超新星の可能性が高いかとおもわれますが、今後の分光タイプの決定が待たれます。

(国立天文台 アストロ・トピックス)

北海道名寄市の佐野康男(さのやすお)さんが、10月12.57日(世界時、以下同)アンドロメダ座の棒渦巻銀河NGC 266 に超新星を独立発見しました。

この超新星を世界で最初に発見したのは、10月5.18日にアメリカのT. Puckettさんのグループが撮影した画像上でした。明るさは18.2等。佐野さんが発見した時には16.7等に明るくなっていました。

NGC 266銀河の中心から東に30秒角、北に17秒角ほどのところにあたります。今後の分光タイプの決定が待たれます。

佐野さんは超新星捜索者・観測者として多方面で活動されています。佐野さんが発見した超新星は、やまねこ座の銀河 UGC4107 に発見した超新星 1997ef(国立天文台・天文ニュース(144)(148))と、かに座の渦巻銀河 NGC 2575 に発見した超新星 2002an(同(517))に続き3個目となります。

※なお、当ニュースに掲載の超新星SN2005glの発見画像は、佐野康男氏よりアストロアーツへご提供いただきました。


超新星2005glの位置:この天体を天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ Ver.7」で表示して位置を確認できます。ご利用の方は、ステラナビゲータを起動後、「データ更新」を行ってください。

<参照>

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