情報トピックス(2006年1月)

国内のさまざまなメディアで取り上げられた天文ニュースや天文分野の最新書籍などを紹介しています。記事の詳細については各リンク先を参照してください。なお、投稿画像は天体画像ギャラリーに掲載しております。ぜひご覧ください。

2006/01/30

「だいち」正常状態に復帰

今月24日に打ち上げられた陸域観測技術衛星「だいち」では、27日にデータ処理系の異常検知機能が作動したが、その後衛星全系について正常状態が確認され、クリティカルフェーズを終了した。

陸域観測技術衛星「だいち」は、27日22時51分(日本時間)にデータ処理系で異常が検知された。その後データ処理系の機能に問題がないことが確認されたのを始め、衛星全系が正常状態に復帰したことも確認された。これで、「だいち」はクリティカルフェーズ(打上げ段階から、ロケットからの衛星分離、太陽電池パドル、通信用アンテナ及びレーダアンテナの展開実施、姿勢制御系の定常状態への移行、初期機能確認の準備が整うまでの期間)を終了した。今後4月までの約3ヶ月間は次の初期機能確認フェーズに入り、衛星搭載機器の機能の確認等が実施される。

天文関連書 新刊情報

月的生活 天の鏡「月と季節の暦」の時空
志賀勝著 新曜社
本体1890円 B6判 181p
ISBN 4-7885-0977-6
空と月と暦 天文学の身近な話題
米山忠興著 丸善
本体1890円 A5判 127p
ISBN 4-621-07700-7

2006/01/27

神舟6号の軌道モジュールが宇宙滞在100日達成

北京航天飛行控制センターは、神舟6号の軌道モジュールが宇宙滞在100日目に達したと1月25日に発表した。モジュールにおける科学実験は順調に進んでおり、多くの成果を上げている。また、宇宙船システム・プラットフォームの設計についても全面的な検査、飛行効果の分析が行われ、後に続く同種のプラットフォームや他の衛星プラットフォームの設計改善にもその結果が生かされたという。軌道モジュールは計6カ月間、宇宙に滞在する予定となっている。

2006/01/25

天文関連書 新刊情報

論争する宇宙 「アインシュタイン最大の失敗」が甦る
吉井譲著 集英社
本体680円 2229p
ISBN 4-08-720327-1
宇宙日記 ディスカバリー号の15日
野口聡一著 世界文化社
本体1500円 A4判 94p
ISBN 4-418-06502-4

2006/01/23

世界初の網状アンテナの実験成功

1月22日午後1時に鹿児島県・内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられた小型ロケットS310型36号機は、飛翔、搭載機器すべて正常な動作が確認され、宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、実験からは良好なデータが得られ、当初目的は充分に達せられたと発表した。世界初の網状アンテナ「アクティブ・フェイズド・アレイ・アンテナ」は、ロケットの打ち上げから130秒後に展開、177秒後にロケットと実験装置は内之浦南東海上に落下し、実験は無事終了した。

「だいち」(ALOS)、24日に打ち上げ延期

2006年1月23日に予定していた陸域観測技術衛星「だいち」の打ち上げが再び延期され、24日の午前10時33分となることが発表された。衛星を搭載している部分の空調温度についてコンピュータが警告を発したためだ。コンピュータが示したのは、限度を越えた24度。しかし、実際の温度は18度と打ち上げには影響がないことがわかったものの、打ち上げは24日に延期となった。

2006/01/18

ニューホライズンズ、打ち上げは1日延期

2006年1月17日(米東部時間、日本時間18日未明)に予定されたいた冥王星探査機「ニューホライズンズ」の打ち上げが強風のため1日延期となった。新たな打ち上げ日時は、18日の13時16分から15時15分(日本時間19日3時16分から5時15分)。17日の打ち上げでは、何度もカウントダウンが延期される中、風が止むことが期待されたが、残された数分の間にも、とうとう強風が規定以下におさまることはなく延期となった。

陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)、データ送信機器にトラブル

2005年1月19日に予定されていた陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)では、打上げ前日の作業でテレメータ送信機(ロケットの飛行状況のデータを地上に送信する機器)に原因不明のトラブルが見つかった。同機器の交換を行うため、同衛星の打ち上げは早くても21日になる見通しだ。

2006/01/16

「だいち」(ALOS)キャンペーンで、5企業・団体が参画

2006年1月19日(木)に、種子島宇宙センターから打上げられる陸域観測技術衛星(ALOS; Advanced Land Observing Satellite)のキャンペーンにNTTドコモ、カシオ計算機、ジェイティービー、東京電力、日本ユネスコ協会連盟の参画が決定した。

NTTドコモは、第3世代携帯「FOMA」の映像配信サービス「Vライブ」でロケット打上げライブ中継を行い、カシオ計算機は、 ロケット打上げ用カウントダウンディスプレイを種子島宇宙センター竹崎観望台内に設置、運用する。(その他のキャンペーン事業は、以下のリリース元を参照のこと)なお、宇宙航空研究開発機構(JAXA)による打ち上げライブ中継は、1月19日(木)9時55分〜10時55分まで、丸の内OAZO ○○広場およびJAXA iにて予定されている。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、このような産業界と連携したキャンペーンを通じて、日本の宇宙開発について国民から幅広い理解が得られることを目指している。

いよいよ2万人目、種子島宇宙センター「施設案内ツアー」

平成15年6月から始まった種子島宇宙センターの「施設案内ツアー」の参加者が、まもなく2万人を突破する。2万人目に向けたカウントダウンはすでに始まっており、現地宇宙科学技術館の受付近くに掲示されている。

このツアーは事前予約制だが無料で、専任のガイドによる解説付き。日本最大のロケット発射場である種子島宇宙センター内の打上げ関連施設を宇宙科学技術館からスタートし、H-IIロケット7号機の実機や総合指令棟、ロケットの丘展望所、大型ロケット発射場を75分かけて巡る。この機会に世界一美しい射場と称される種子島宇宙センターをお訪れてみてはいかがだろうか。(問合せ先、実施日、時間帯などの詳細は以下の「種子島宇宙センターツアー見学」を参照のこと)

2006/01/13

陸域観測技術衛星(ALOS)の愛称、「だいち」に決まる

2006年1月19日(木)に、種子島宇宙センターからH-IIAロケット8号機で打上げ予定の陸域観測技術衛星(ALOS)の愛称が、応募総数:4436件(愛称点数1587点)の中から選ばれた、「だいち」(英語表記:DAICHI)に決定した。宇宙航空研究開発機構(JAXA)では、選定理由について「だいち」の応募数は全体の1割を占め、多くの支持を得た愛称であること、また、ALOSの観測対象がわかりやすいことなどを挙げている。

2006/01/06

天文関連書 新刊情報

宇宙の絶景 (ニュートンムック) ハイライト・オブ・ザ・ユニバース
ニュートンプレス
本体2300円 A4変形 159p
ISBN 4-315-51765-8
星空ガイド 2006 スターウオッチングを楽しもう
藤井 旭企画・構成 誠文堂新光社
本体1000円 A4判 56p
ISBN 4-416-20523-6