海王星の衛星に新しい名前
【2007年2月9日 国立天文台 アストロ・トピックス(271)】
2002年から2003年にかけて発見された海王星の衛星5個に名前がつけられた。すべてギリシア神話に登場する海の妖精の名前である。
アストロ・トピックスより
国際天文学連合(IAU)は、2月3日、海王星の衛星13個のうち、仮符号だけがつけられていた5個に対して、固有の名前がつけられたことを発表しました。
このうち、S/2002 N 1からN 4までは、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのホールマン(M.Holman)さんらによって2002年8月から9月に行われた観測から、S/2003 N 1はハワイ大学のシェパード(S.S.Sheppard)さんらによってすばる望遠鏡で2003年8月に行われた観測から発見されたものです。
以下が、新しい衛星名などの一覧です。
番号 | 衛星名 | 仮符号 |
---|---|---|
Neptune IX | Halimede | S/2002 N 1 |
Neptune X | Psamathe | S/2003 N 1 |
Neptune XI | Sao | S/2002 N 2 |
Neptune XII | Laomedeia | S/2002 N 3 |
Neptune XIII | Neso | S/2002 N 4 |
この命名により、海王星の衛星13個すべてに固有の名前がつきました。
衛星の名前はどのようにつけられた?
西洋の惑星の名前を考慮して、それぞれの衛星が公転する惑星の名の神に関係するギリシャ神話の登場人物の名前がつけられるのが一般的です。例えば、木星(ゼウス)ならゼウスの生涯に登場する人物(特に恋人)が、海王星なら海に関係する人物の名前がつけられています。例外として、天王星の衛星にだけは、シェークスピア作品の登場人物の名前がつけられています。(「太陽系ビジュアルブック」より)