月周回衛星セレーネの愛称は「かぐや」
【2007年6月6日 JAXA】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が今年の夏に打ち上げる予定の月周回衛星「SELENE(セレーネ)」の愛称が、「かぐや」に決定した。
日本最新の探査機は、日本最古の物語から名前をもらい、「かぐや」として月を目指す。
これまで「SELENE」の名で開発されていた探査機は、今年夏にH-IIAロケットで打ち上げられる予定で、世界的に見ても久しぶりとなる大型月探査計画となる。月を周回し、各地の地形・組成・地下構造など幅広いデータを集めることで、月の起源や歴史に迫る。
JAXAは4月11日(水)から5月11日(金)までの間、SELENEの愛称を一般公募し、11,595件の応募で2,256個の愛称が集まった。
もっとも多かったのが「かぐや」で、1,701件。2位の「かぐやひめ」(804件)と合わせると、応募総数のおよそ4分の1を占めた。「月に向かう」というイメージ、そして日本人が親しんできた名前だったことが圧倒的な支持につながったようだ。3位に入った「うさぎ」(495件)、4位の「げっこう」(480件)、5位の「つくよみ」(307件)なども古来から日本人が月に抱いてきたイメージを反映していると言える。
現在、「かぐや」は種子島宇宙センターで打ち上げを待っている。その日時もまもなく決まり、物語は新たな章に入る。