NASA、小惑星探査機「ドーン」の打ち上げに成功

【2007年9月28日 NASA Mission News

NASAは、7月から延期していた小惑星探査機「ドーン」(Dawn)の打ち上げを米国東部時間9月27日午前7時34分(日本時間同日午前8時34分)に実施した。ドーンは、今後8年間かけて小惑星帯の天体ベスタとセレスを探査し、太陽系の歴史にせまることになっている。


(「ドーン」打ち上げの写真)

「ドーン」打ち上げの写真(提供:NASA)

米国フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた小惑星探査機ドーンは、打ち上げから約2時間後には、姿勢と電力供給が正常であることが確認された。

今後は80日間かけて探査機の全システムをチェックし、小惑星帯への長い旅を続ける。ベスタには2011年、セレスには2015年に到着する予定だ。

ドーンは、各天体の大きさや形、表面の地形や変化の歴史、鉱物などの組成を明らかにするための機器を搭載している。1つの探査機が両天体を調べることで、ベスタとセレスの違いを明確にすることが可能だ。

火星と木星の間にある小惑星帯では、重力による衝突合体が途中で止まったため、小さな天体が残されたと考えられている。つまり、地球などの惑星が成長しつつある姿が、太陽系誕生から46億年間保存されていると言えるのだ。

ドーンによって、惑星形成を含めた太陽系の歴史に関する多くの情報がもたらされると期待されている。

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