12月23日早朝、こぐま座β流星群が突発出現の予報
【2007年12月22日 CBET 1159】
12月23日早朝、こぐま座β流星群が突発出現するとの予報が発表されている。ピーク時刻は日本では薄明中で、満月に近い月もあって好条件とは言いがたいが、注目したい現象だ。
こぐま座β流星群は毎年12月22〜23日ごろに見られる流星群だ。流星群とはいっても、例年はZHR(理想的な条件での1時間あたりの流星数)が10程度で、あまり活発な活動は見られない。
しかし今年、SETI研究所のJenniskens氏らのグループが、例年の4〜8倍(ZHRが40〜80)の突発出現が起こる可能性があると発表した。もっとも活動が活発になるのは、日本時間で23日の朝5時ごろから7時ごろと予報している。
こぐま座β流星群の母彗星はタットル彗星(8P)だ。タットル彗星は現在カシオペヤ座からアンドロメダ座のあたりにあり、双眼鏡で見ることができる。
Jenniskens氏らは紀元700年から1400年にタットル彗星が放出した流星物質の分布や移動を計算し、今回の予報を発表している。また、突発出現の継続時間は、最短で2時間程度、最長では8.5時間程度としている。なお、この流星群では過去にも何度か突発出現が起きている。
活動ピークの予報時刻は、日本ではすでに明け方の薄明中だ。しかも、満月前の月が一晩中空を照らすため、流星観測の条件は残念ながら良いとは言いがたい。とはいえ、例年はふたご座流星群の影に隠れてあまり話題に上ることのないこぐま座β流星群に、今年はちょっと注目してみてはいかがだろうか。防寒対策をしっかりとして、23日の3時ごろから北を中心に空を眺めてみよう。