超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」打ち上げ成功
【2008年2月25日 JAXA】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と情報通信研究機構(NICT)の超高速インターネット衛星「きずな(WINDS)」を乗せたH-IIAロケット14号機は、2月23日17時55分に種子島宇宙センターから無事打ち上げられた。「きずな」は現在静止軌道へ向けて順調に飛行している。
WINDSは、政府のIT戦略にもとづいてJAXAとNICTが共同開発した通信衛星。静止軌道へ打ち上げられ、日本周辺のあらゆる場所で超高速データ通信を実現させるのが狙い。「『いつでも、どこでも、誰でも』必要な情報が得られる社会に」がキャッチフレーズだ。
打ち上げ予定日は2008年2月15日だったが、ロケットに不具合が見つかったため23日に延期されていた。当日の種子島は風速毎秒15メートル以上の強風が吹いていたものの(発射判断のレッドラインは毎秒16.4メートル)、打ち上げに影響はなく、H-IIA14号機は無事に役割を果たした。
「きずな」はロケットから分離し、太陽電池パドルも正常に展開していることが確認された。現在は最高高度約3万6000キロメートルの楕円周回軌道を飛行している。今後、最低高度を徐々に上げて、最終的には高度約3万6000キロメートルの静止軌道に投入される予定だ。